政府は12日、国立競技場(東京都新宿区)の敷地内にある「出陣学徒壮行の地」の記念碑について、競技場の改築後も「敷地内で適切に保存されることが望ましい」とする答弁書を閣議決定した。新党大地の鈴木貴子衆院議員の質問主意書に答えた。
下村博文文部科学相は同日の記者会見で「同じ場所にとは言わないが、ぜひ敷地内で存続していただきたい」と述べた。
記念碑のある国立競技場は、2020年東京五輪のメーン会場として全面改築され、来年7月に解体工事が始まる。記念碑もいったん撤去する。改築工事後の扱いは、競技場を運営する日本スポーツ振興センター(JSC)が検討している。
碑は戦争中の昭和18年に開かれた「出陣学徒壮行会」から50年を記念して、元学徒や遺族らが平成5年に建立した。