インドの5つの州などで11月から12月にかけて議会選が行われる。インドでは来年5月までに連邦議会の下院選(総選挙)が行われる予定で、今回の議会選は連邦政府与党の国民会議派と野党インド人民党(BJP)の総選挙での勝敗を占う前哨戦となる。特にデリーでは、汚職撲滅を訴える新党が参戦し、国民会議派を苦しめそうだ。
4地域で2大政党激突
インドの選挙管理委員会が4日、インド全28州のうちの4州と連邦政府直轄地デリーの選挙日程を発表した。11月11日から12月4日にかけて、中部チャッティスガル州、マディヤプラデシュ州、西部ラジャスタン州、中部デリーと北東部ミゾラム州の順で投票が行われる。結果は12月8日に発表される。
現在は、デリー、ラジャスタン、ミゾラムの3地域で国民会議派、他の2地域でBJPが地方政府の与党となっている。ミゾラム州ではBJPの支持者は限られており、国民会議派の優位は動かないため、他の4地域で、2大政党が激突する。5地域は、総有権者数が約1億1600万人で、下院の定数545のうち73議席を占める。
国民会議派はこれまで、相次ぐ汚職疑惑や経済の低迷、物価の高騰などで批判されてきた。対するBJPは経済政策に定評のある西部グジャラート州のナレンドラ・モディ州政府首相(63)を連邦政府の首相候補に選び、各地で国民会議派への攻撃を強めている。