カナダを訪問中の茂木敏充経済産業相は11日、バンクーバーでオリバー天然資源相と会談、安価なカナダ産「シェールガス」による液化天然ガス(LNG)の調達実現のため、インフラ投資促進や円滑な輸出承認に向け次官級協議を年内に開くことなどで合意した。
日本は、世界5位の天然ガス生産国であるカナダからの輸入でLNGの調達先を多角化し、安定供給確保を狙う。経産相は会談後の記者会見で「日本企業も多く関わっており、商業ベースで速やかに輸入を実現したい」と強調した。
カナダ産天然ガスは安価とされる米国産より「1割程度安い」。日本へは西海岸からの積み出しができ、パナマ運河を経由する米国産より輸送コストも安い。カナダの輸出先は現在、パイプラインで結ばれた米国のみ。新たなパイプラインや天然ガスの液化施設の建設も急務となる。(共同)