活動的なシニア世代。だが、顔のハリや弾力などは若い頃と違ってくる。メークやスキンケアがうまくいけば明るい気持ちで過ごせる。シニア世代のメークやお手入れ方法を専門家に聞いた。(油原聡子)
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◆ゆっくり丁寧に
少しずつ気温が下がってくる秋。資生堂によると、夏場は皮脂で表面がべたついて肌の状態が分かりにくいが、気温が下がって秋になると、本来の肌の状態を把握しやすくなるという。同社スキンケア研究開発センターの大坪充恵さんは「シニア世代はスキンケアの際、化粧品をつけているつもりでも実際にはちゃんとついていないことが多いようです」と指摘する。
同社の調査によると、シニア世代の肌は20代に比べ、顔全体のハリや弾力が失われている。スキンケア用品を塗るとき、指先から軽い圧力がかかることで皮膚が動き、ひだ状になってしまうという特徴が見られた。お手入れの際は、ひだの部分にスキンケア用品がつかなかったり、塗るときの動きが小さくなったりして、お手入れのムラが出る傾向があった。
スキンケアの際には、顔の中心から外へ、軽く圧力をかけながら、脈拍に近い速さで塗るといいという。「シニアはちょっとした刺激で皮膚が動いてしまう。ゆっくり丁寧なイメージでスキンケアを」と大坪さん。