ヘリ搭載巡視船、追加 尖閣警備で海保2隻態勢 | 毎日のニュース

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 第11管区海上保安本部(那覇市)は11日、追加配備したヘリコプター搭載巡視船「おきなわ」(3100トン)の配属式を那覇市の那覇国際ターミナルで行った。11管のヘリ搭載巡視船は「りゅうきゅう」と合わせ2隻になり、中国海警局の船が領海侵入を繰り返す尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域での警備態勢が強化された。

 おきなわは先月まで7管(北九州市)に所属していた「ちくぜん」を改称し、11管に移した。ちくぜん時代には平成11年に能登半島沖で領海侵入した北朝鮮工作船に威嚇射撃を行った。

 新たにおきなわとして尖閣警備と海難救助などの通常業務にあたり、12日に尖閣警備に向かう。

 ヘリ搭載巡視船はヘリを機動的に運用でき、哨戒範囲が広いのが特徴。ヘリから撮影した船の映像をリアルタイムで巡視船や本部に送ることが可能で、対処の判断を迅速化できる。

 ヘリ搭載型が2隻所属する管区は1管(小樽市)と3管(横浜市)、10管(鹿児島市)に次いで11管が4つ目となる。2隻態勢となったことで尖閣警備をローテーション化し、乗組員の負担も軽減できる。

 海上保安庁は27年度末の尖閣警備専従部隊の創設を念頭に巡視船を12隻(新造10隻、既存船改修2隻)増強する方針だが、おきなわの追加配備はそれまでの「つなぎ役」と位置づけられる。