みんなの党は10日の両院議員総会で、党存続を前提に野党連合で政権奪取を目指す渡辺喜美代表が唱えるブロック(政党連合)構想を今年の運動方針に加えることを決定した。新党結成も選択肢の一つとする江田憲司前幹事長の言動に制約をかけた形で、江田氏は「決定には従う」と述べた。ただ、江田氏は民主党の細野豪志前幹事長、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長と野党再編をにらんだ勉強会を発足させる意向を固めており、火種は残ったままだ。
総会で渡辺氏は「党が消えてなくなるような新党を運動方針に掲げることは間違いだ。党内で結束を図り、党外活動はその後だ」と強調した。
江田氏がブロック構想に関し「なぜ一つに絞らなければならないのか」と異議を唱えると、渡辺氏は江田氏らの勉強会発足の動きを念頭に「あなたのやっている会は一体何なんだ」と詰問。最終的に江田氏は「新党を目指しているわけではない。政党ブロックを実現するために努力する」と述べ、渡辺氏に押し切られる格好となった。
それでも、江田氏は総会後、記者団に対し「政党ブロックとか新党とか手法論ではない。『まずは党内』なんてよく言えたもんだ。各党の議員といろいろなレベルで付き合うことに変わりはない」と持論を展開。
渡辺氏は江田氏らの勉強会設立自体を「反党行為」としており、今回の機関決定を盾に、江田氏の処分に踏み切る可能性もある。