ハイチで2010年以降に流行し、8300人以上が死亡したコレラの感染源は国連平和維持活動(PKO)部隊で、国連は防止策を怠ったとして、ハイチの遺族らが9日、国連や潘基文事務総長らを相手に損害賠償などを求める集団訴訟をニューヨーク連邦地裁に起こした。
訴状は請求総額を示さず、ハイチ政府がコレラを根絶するための費用22億ドル(約2145億円)のほか、遺族らの受けた損害を回復する費用を支払うよう求めた。
訴状によると、ハイチで10年10月以後、コレラが拡大、67万人以上が発症し、8300人以上が死亡した。感染源は国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)のネパール部隊で、国連は派遣前に部隊要員の健康診断をするべきだったのに怠ったと主張している。(共同)