【ワシントン=小雲規生】ロイター通信など複数の米欧メディアは13日、米政府高官の話として、オバマ政権は化学兵器の国際管理などをシリアのアサド政権に迫る国連安全保障理事会の決議案について、武力行使の承認に道を開く内容が含まれなくても受け入れる用意があると報じた。
米英仏は、アサド政権が化学兵器の国際管理の実施を遅らせた場合には武力行使を承認する決議案を検討していたが、ロシアの賛成を得られる見込みがないことから断念した。武力行使ではなく、制裁の強化などを盛り込む方向で調整しており、ロシアに譲歩したかたちだ。
一方、化学兵器の国際管理について協議するため、スイスのジュネーブで行われている米露外相会談は13日中に結論に至らず、14日も継続される。米政府高官は、会談が「重大な局面」にあるとしている。