【編集日誌】反モルシー派の行方 | 毎日のニュース

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 10日付国際面トップは、エジプトのイスラム原理主義組織、ムスリム同胞団が武装組織を結成していたという証言に関する記事だった。

 同胞団は1960年代にも同様な疑惑で大弾圧を受けた。その後は慈善活動などを通じて組織力をつけたが、秘密武装組織を諦めていないとの噂はつきまとってきた。

 先日、ある中東関係のフォーラムで、エジプト軍が同胞団のモルシー大統領を排除した政変について、「いいクーデターはあるのか」という議論があった。同胞団政権の無能と強権色を強めたモルシー氏への国民の反発を軍が後押ししたと好意的にみても、政治勢力として組織力に欠く反モルシー派は、次の選挙で安定した政権を樹立できるのか。軍事独裁も宗教独裁も、その弱さの隙を突いてくる。(編集局次長兼外信部長 村上大介)