【書評】『ようこそ、わが家へ』池井戸潤著 | 毎日のニュース

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 平凡な日々を真面目に過ごす会社員、倉田太一はある日、駅のホームで列に割り込んだ男を注意した。そのあと、男につけられていることに気づき、逃げたのだが自宅を突き止められてしまう。花壇が荒らされたり、車が傷つけられたり、陰湿な嫌がらせが始まる。時を同じくして、出向先の会社でも不正行為が行われていることに気づくが、相手は社長の信頼を得ている切れ者の営業部長。放置すれば会社は危機に…。正しいと思ったことをやるたびに、どんどん窮地に追い込まれていく倉田の苦悩が切ない。平穏な生活は取り戻せるのか!? 文庫オリジナル。(小学館文庫・730円)