感情爆発の体罰教師、「鼓膜損傷」「前歯欠損」…重傷のケースも | 毎日のニュース

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 骨折や鼓膜損傷、前歯欠損…。文部科学省が9日に公表した体罰の実態調査では、部活動や授業中などに、教諭らが一時的に感情を爆発させた結果、ときに子供たちに重傷も負わせる様子が浮かび上がった。

 平成23年8月、宮崎県の県立高校の柔道場に大きな怒声が響き渡った。女子柔道部顧問の50代の男性教諭が実技指導中に返事をしなかった1年生部員の態度に腹を立て、顔面を平手で激しく3回たたいた。生徒は左耳の鼓膜が破れ3カ月の重傷を負った。教諭は昨年9月までにほかの部員にも10回以上体罰を加えた。

 教諭は県教委の事情聴取に対し「体罰ではなく指導の一環だ」と説明。教諭は遠征費十数万円を使途不明にするなど不適切な会計処理もあったとして懲戒免職処分となった。

 高校や中学ではこうした部活動中の体罰が目立つ。千葉県の県立高校野球部のコーチだった20代の男性講師も今年1月、1年生部員を指導中、左腕を蹴って骨折させた。別の部員には、胸を突こうとしたバットが顔に当たり、唇を切る2週間のけがと前歯1本の一部を欠損させた。講師は「選手を強くしたかった」と釈明。停職6カ月とされた。