【1200万円年金不正受給】足立区「住民票は削除」 機構に伝わらず | 毎日のニュース

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 東京都足立区の男性側が約7年前に死亡した後も計約1200万円の年金を不正受給していた疑いがある問題で、男性の住民票が削除されていたのに、日本年金機構側に男性の死亡情報が伝わらないまま年金を支給し続けていたことが8日、分かった。

 同機構足立年金事務所は、これまでの産経新聞の取材に「(同区に)住民票が残っていたので不正を見抜けなかった」と説明していたが、同区は8日、「5年前までさかのぼっても『住民票無』と確認できた。死亡処理は適正だった」との調査結果を発表。これを受け年金事務所は「住民票が残っていたというのは臆測だった」と説明を撤回した。

 同機構によると、通常、住民票が削除されれば、該当する住基ネット番号が同機構側に通知され、受給資格も削除される。住基ネット番号が同機構に無登録でも、住民税を年金から天引きしていれば通知が届く。

 だが、足立区の男性は住基ネット番号が無登録だった上、住民税を天引きにしていなかったため、同機構側に通知されなかった。結局、男性側から現況届が出ていたことを根拠に支給を続けていたという。

 同機構は、不正受給の経緯を調べるとともに、死亡情報を把握する仕組みの見直しも検討する。