ベイルート爆弾テロ、シリア反体制派が犯行声明 「ヒズボラが標的」 | 毎日のニュース

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 【カイロ=大内清】レバノンの首都ベイルート南部のイスラム教シーア派地区で9日、住民ら53人が負傷した車爆弾テロで、シリア反体制派の「特殊部隊313旅団」と名乗る武装組織が犯行を認める声明を出した。フランス通信(AFP)が10日、報じた。

 同組織はインターネット上の声明で、犯行はシリアのアサド政権と同盟関係にあるレバノンのシーア派組織ヒズボラ(神の党)を狙ったものだったとした上で、「(シリア内戦への)介入をやめない限り追い回す」と警告している。同国東部ザフレで6月にヒズボラの車列が攻撃された事件についても犯行を認めた。

 ヒズボラは今年初め以降、シリアに戦闘員を送り込み、各地で政権側部隊とともに反体制派への攻勢を強めている。

 一方、ロイター通信によると、シリア反体制派の有力部隊を率いるイスラム教指導者、アナス・アイルート司令官は10日、アサド大統領の出身宗派であるシーア派の一派、アラウィ派の牙城であるシリア北西部への本格攻勢を開始するべきだとの考えを示した。

 現在までのところ北西部で本格的な戦闘は起きていないが、戦火が拡大すればアラウィ派の強い抵抗を呼び宗派抗争がさらに激化する可能性がある。同司令官は「安穏と暮らしているアラウィ派に対し恐怖のバランスを作り出す必要がある」と述べた。