米連邦航空局(FAA)は10日、米国の旅客機や貨物機の副操縦士に求める飛行経験を、これまでの250時間から1500時間に大幅に引き上げると発表した。機種別の操縦訓練も厳格化し、安全性を高める。
2009年2月にニューヨーク州で起き、50人が犠牲になったボンバルディア機墜落事故で操縦ミスが問題になったことを受け、FAAが進めている安全対策の一環。サンフランシスコで6日起きたアシアナ航空機の事故でも、副機長のボーイング777の操縦経験が浅かったことが問題となっているが、FAAは今回の安全策とは関係ないとしている。
対象は米航空会社で、アシアナなど海外の航空会社には適用されない。AP通信は、安全対策強化を求めロビー活動を続けてきたボンバルディア機墜落事故の遺族が、航空業界の反対を抑えて「勝利」したと伝えた。(共同)