ロシアのチュルキン国連大使は9日、シリアでの化学兵器使用は反体制派によるものだとするロシア独自の報告書を国連の潘基文事務総長に提出したと記者団に述べた。米国、英国、フランスはシリア政府側が使用したと指摘し、ロシアと対立している。
チュルキン氏によると、調査はシリア政府の依頼を受け、ロシアの専門家が実施。現場の残留物などを調べ、攻撃に使われたロケット砲や化学兵器サリンがいずれも、正規軍が使うような工業生産品ではないと判断し「反体制派の兵士が化学兵器を使ったと信じるに足る理由が十分にある」とした。
ロシアの専門家は3月19日にロケット弾攻撃を受けた北部アレッポ南西の町ハーンアサルを訪れ、残留物などのサンプルを入手して分析した。(共同)