【アシアナ機事故】冷静な女性乗務員に称賛 骨折気付かず…「乗客の救出、一心に」 | 毎日のニュース

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 米サンフランシスコ国際空港で起きたアシアナ航空機の事故で、着陸直後の緊迫した機内に最後まで残り、沈着冷静な行動で多くの乗客を脱出させた女性客室乗務員に称賛の声が上がっている。

 この乗務員は勤続約19年で、同機の客室乗務員責任者のイ・ユンヘさん(40)。韓国メディアによると、サンフランシスコで7日に会見したイさんは「乗客を早く脱出させなければとの一心で、自分の身の危険を感じる間もなかった」と振り返った。

 6日の着陸時、強い衝撃と同時に機体が激しく左右に揺れ「何かがおかしい」と感じ、真っ先に操縦室に向かい機長らの生死を確認した。「無事だ」との返事を受け、まずは動揺する乗客を落ち着かせるため、着陸のアナウンスを3回流した。

 直後に機長から「緊急脱出」の指示が出たため、ドアを開けて乗客を誘導。荷物をまとめようとする乗客に「ゴー」と声を上げて脱出を促した。

 間もなく機体の前方から火の手が上がるのが見えた。本来外側に広がる脱出用シューターが機内に膨らんでおり、引火すれば爆発しかねないと判断。シューターを切り裂くためパイロットに機内食用のナイフを渡した。

 足を負傷した乗客を支えながら脱出させるなどし、全員が外に出たことを確認した後にパイロットらと脱出。ほどなくして機体は炎に包まれた。