朝河貫一生誕150年にあたり、10月15日、『マンガで読む歴史学者・朝河貫一』(文芸社)を出版しました。

 

画はイラストレーターの青木宣人氏です。本体1200円+税。

 

オビに、直木賞作家安部龍太郎氏の推薦文をいただきました。

「日米開戦を止めるために奔走した朝河貫一。その根底には祖国への愛と道義心があった」

安部氏の『維新の肖像』は、朝河正澄・貫一父子を描いた時代小説です。

 

 

安積国造神社宮司安藤家と朝河家は姻戚関係にあり、わが曽祖父安藤国重と朝河は福島県尋常中学校(現 福島県立安積高等学校)で一緒でした。

 

朝河は日本人初のエール大学教授です。

当時は黄色人種差別がありましたので、教授になるハードルはとてつもなく高かったのです。

 

朝河の入来文書の研究は、日欧の比較封建制の分野のパイオニアです。

世界的歴史学者なのです。

しかしながら、当時、日本の歴史学は、朝河のような客観的な手法を用いなかったので、日本ではあまり知られませんでした。

 

朝河は研究のかたわら、日本の行く末を思い、日本の要人たちに書翰を送り、広い視野からの意見を述べました。

 

日米開戦の直前に、昭和天皇宛、アメリカの大統領の書翰の草案を書きました。

戦争を避けるための書翰でした。

 

しかしその書翰が届く前に、真珠湾攻撃が行われました。

 

朝河は世界の偉人と称すべき人ですが、その割に知名度が高くありません。

 

ぜひとも、マンガ版の朝河伝記を読んでいただき、平和のために尽くした人生を見てほしいと思います。