アルゼンチン流切り返し。 | 徒然に。

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 今日は私が思うアルゼンチン流の切り返しについて書きたいと思います。

 

 まずは、レアル・マドリーやパリ・サンジェルマンで長年世界最高峰のウイングとして活躍したディマリア。↓8秒です。

 

 

 メッシと史上最高を争うマラドーナ。↓25秒です。

 

 

 メッシ。↓2分3秒と2分5秒です。

 

 

 私はディ・マリアやマラドーナ、メッシのようなこんな感じの切り返しをする選手は、アルゼンチン人選手以外には見たことがありません。

 というのは、こういうステップ練習をアルゼンチンでは少年時代から練習しているのです。

 アルゼンチンの名門、ボカ・ジュニアーズでのステップ練習です。↓3分52秒です。

 

 

 さて、これらのアルゼンチン流に共通することは何でしょうか。

 

 それは「タンタンタン」というリズムではなくて「タタンタタン」というリズムになっていることです。

 そのリズムは野生動物が狩りをするときのリズムです。

 ↓チーターの後ろ足のステップを見ていただきたいと思います。

 連続して両足を着地した(タタン)あと、ジャンプして再び連続両足着地を繰り返します。

 アルゼンチン選手の切り返しにとてもよく似ているのがわかると思います。

 

 

 アルゼンチン独特の「タタン」のリズムの作り方は、(右足から入るとすれば)「右足左足とほぼ同時に足を着地して、その2歩目の着地で切り返す」というものです。

 

 ちなみに「タタン」のリズムの作り方はもう一つあります。

 ケンケンする要領で足を踏みます。

 ただしケンケンではないのです。

 これは「膝抜き」というものです。

 

 ケンケンと何が違うのでしょうか。

 ケンケンは身体が浮き上がります。

 ですが膝抜きでは身体が沈みます。

 ↓動画を見ていただきたいと思います。

 

 

 地面から足は離れていますが、身体は沈むのが膝抜きです。 

 

 おすすめの練習があります。

 ↑動画の膝抜きと同じ要領で、片足立ちになります。

 たとえば右足を浮かせているとします。ボールが落下したときにボールをキャッチしながら右に3歩くらいダッシュします。

 それが簡単にできるようになったら、右足下にボールを置いておきます。

 それで落としたボールをキャッチするのと同時に右足アウトサイドでドリブルします。

 たったこれだけで、↓30秒のメッシみたいなドリブルができるようになります。

 

 

 もしおもしろいなと思った方がいたら、試してみてくれたら嬉しく思います。

 子どもがその動作をできたとき(しかもけっこうすぐできると思います)まるでメッシみたいな切り返しになっているのがわかると思います。

 

 「片足連続膝抜き」がうまいのがブラジル人選手です。

 これはジンガと呼ばれているものです。↓1分45秒付近からです。よくブラジル人選手、このステップ踏みますね。

 

 

 活字中毒者として、ついブラジルの話までいってしまいました。

 ただ、アルゼンチン流のステップを身につけるのは、そんなに難しくないです。

 むしろ簡単です。

 

 私は市内でも弱小チームでコーチをやっています。

 それで、高学年を担当することになって(今では再び4年以下になりましたが)ステップ練習をやりました。

 そうしましたら、目覚ましく動きの質が変わったと思います。

 身のこなしが格段によくなってから、前期リーグ最下位のチームが、後期リーグでは都大会常連チームに終了間際に点を取られて1点差で負けるくらいまで、大躍進をしました。星取表も五分五分くらいまでになりました。

 我ながら(私だけの力ではもちろんありませんが)なかなかすごいと思います。

 今日の練習で、一緒にコーチをやっているW君(たびたび私のブログに登場しますが、私の教え子で、関東大学リーグキャプテンまでいった人間です)が、6年のステップワークを見て「まるでスキーを滑っているみたい」と言いました。

 このステップを身につけられると、本当にそんな感じになります。

 論より証拠で、ぜひやっていただければなと思います。

 

 

 そしてW君が「スキーを滑っているようだ」と言ったのは、さすがの観察眼だと思いました。

 メッシもディマリアもマラドーナも、スキーを滑っているように見えないでしょうか。

 そしてアルゼンチン流のこういったステップをできるようになると「普通のサッカー少年」でも、身体の力が抜けた、でも速いみたいな、ステップを踏めるようになります。