トラップ。 | 徒然に。

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思ったことを気ままに。

 再び私の少年サッカーブログをリブログをしてくださった方がいました。

 ありがとうございます。

 おかげさまで、自己満足兼マニアック零細ブログなのが、昨日の読者数がものすごいことになっていました(笑)。1500人を超えていました。これって人気ブロガーさんには大したことないのでしょうけど、私のような零細ブロガーにとっては、ブログを始めて8年くらいですが2回目の出来事でした(笑)。

 ただ根が小心者なので、これだけ読まれると、逆に緊張してしまいます(笑)。

 身構えて、敬語で文章を書いていますが、すぐ素に戻るでしょう。

 結局は自己満足ブログで、ただ「活字書きたい欲求」を満たしているだけなので、すぐ零細ブログに戻ると思いますが、連日サッカー関係の方のフォロワーさんが増え続けているので、今日もサッカーネタを書きたいと思います。

 少しでもおもしろいなとおもっていただけたら嬉しいです。

 今日は「トラップ」について書きたいと思います。

 

 サッカーの基本は「インサイドトラップ」です。

 ですが、細かく見ればインサイドトラップでもいろいろなやり方があります。

 最も単純な「対人パス」でも、さまざまなトラップを練習することで、より細かいトラップ技術が身につくことと思います。

 

1.クッションコントロール。

 これは昔から日本サッカー界で教えられてきたやり方ですね。「まるで足がスポンジになったようなつもりでトラップしろ」です。

 私の観点では「ボールが当たった瞬間足を引け」というのは原理上、ちょっと違うかなと思っています。力を入れて足を引くのではなくて、足の力を抜いてボールが足に当たるままにするのです。

 ではこのトラップをやるためには何が必要でしょうか。

 「強いパス」が必要なのです。クッションコントロールの習得は、強いパスとセットになっています。そもそも強いパスを出さないと、クッションコントロールの練習になりません。

 前回書かせていただたいた元U18日本代表でJ1でレギュラーを長年張ったM君に、うちのチームに来てもらったときのことです。フリーマンをやってもらいましたが、パスの強弱が素晴らしいのです。落としのパスは柔らかいのだけど、足元に出すボールは小学生には場違いなんじゃないかというくらいの速いボールを出していました。だけど小学生からしたら「足にいきなりものすごい速いボールが来て、足に当たったら勝手に止まっちゃった」みたいな感じになるのです。そしてその感覚が大事だと思います。

 

2.風間八宏流トラップ。

 日本サッカー界に革命を起こしたといっていい風間さんのトラップ理論です。

 肝は2つあります。

「ボールの上の方を止める」

「足のちょっとつま先側で点でボールに当てる」

 ボールの上の方を止めると、ボールに対して地面方向のベクトルの力が加わります。ということは、ボールに対して真正面に足の力が加わるというよりは、足でボールを地面方向に押す感じになるので、より止まりやすくなります。

 足裏で止める感覚に近くなります。

 さらに足のくるぶしは硬いですが、足のちょっとつま先よりだと「勝手に」ボールの勢いに押されてクッションコントロールと同じ原理でボールを止めることができます。

 ↓に実際に風間さんがやっている映像がありますので、イメージしやすいと思います。

 一般的に日本で教えられているトラップとは明らかに違うことがわかると思います。

 そしてこういった教えを受けて、川崎フロンターレの選手たちは飛躍していきました。

 

 

3.連続タッチ。

 トラップしたらすぐ次にボールを触るというものです。

 たとえばメッシは、常にこういった止め方をしています。

 左利きのメッシは、左足で止めたら、すぐにもう一度左足でボールを触るプレーが多いです。

 右足で止めたらすぐに左足ですね。

 

 

 毎回書かせていただいているU18日本代表を普通の街クラブからこの20年で2人輩出しているM監督は「トラップはドリブルの一歩目」と言っています。メッシやネイマールを見れば、そういう意識ではないかなと思います。

 

 練習としては、普通の対人パスで「3タッチ目でパス」をやると身につきます。

 普通日本の練習は「2タッチ制限」が多いですが、私はちょっと違う考えを持っています。

 というのは2タッチ制限だと「プレーキャンセル(あるプレーを実行する直前にプレーを変える)」ができないからです。

 つまりメッシがトラップのあとにすぐ2タッチ目をするのは、その2タッチ目でプレーの選択を決めているのです。

 最初の1トラップ目で行き先を自分から相手に教える必要はないのです。最初のタッチは相手と正対して「右にも左にもいけますよ」という身体の向きを作ります。そして相手の身体を見ながら、次の連続タッチで自分の行く方向を決めればいいのです。相手が動かないなら、そのまま正対すればいいのです。

 これがうまかったのが、ジダンでした。文字通り、ジダンは「グラウンドでボールを持ったまま止まる」のです。

 少年サッカーでも、高学年くらいになってくると「この子別格だな」という子が出てきます。

 私の感覚ではそういう別格感がある子は、とにかく「止まれる」のです。

 止まることによって時間と空間を操作しているのです。

 

 普通の対人パスで「苦手な足でトラップしたらすぐ得意な足で触ろう」「得意な足で触ったら、すぐにもう一度得意な足でボールを触り直そう」という声かけで練習すれば、メッシのようなトラップが身につくでしょう。

 

4.コントロール・オリエンタート。

 スペインから入ってきた言葉で「行きたい方向にボールを止める」です。今では日本育成年代では、最もどのチームでも行っている練習ではないでしょうか。

 

 

 ただ、正対してピタッとボールを止めるということも並行してやらないと、こういう練習だけをやりすぎる弊害があると私は思っています。

 コントロールオリエンタートは、前方にスペースがある選手の止め方です。

 具体的にはサイドバックが一番多いでしょう。

 ですが、たとえばボランチとかの選手にとって、こういうトラップは現実的ではありません。

 たとえばバルサとスペイン最強世代のインサイドハーフやボランチとして活躍したシャビのプレーを見てみます。

 

 

 コントロール・オリエンタート、やっていませんよね。

 原理的にできないのです。中盤真ん中は選手が密集している地域です。その地域で「自分はこっちにいきたいんだよ」というトラップをしたら、すぐに相手の餌食になります。

 だからシャビのプレーはほとんど「ピタッとボールを止めて、そこで360度考えを巡らせる」ということになっています。

 だから「ピタッと止める」とか「止めたあとにすぐにボールを触る」を身につけたあと、コントロール・オリエンタートをやればいいかなと、私は思っています。

 

5.けんけんして止める。

 けんけんして止めるというのは、例えば右足で止めるのなら、左足で軽くけんけんして止める要領です。

 こうやって止めると、強いボールでも止められます。

 これも対人パスで相手に強いボールを蹴ってもらえば、すぐ習得できます。

 けんけんしたとき、同時に身体の向きを変えるというのもいいでしょう。トラップした瞬間に、身体の向きを変えられる技術になります。

 

6.トラップで相手の逆をつく。

 これは「論より証拠」と言いますか、レアル・マドリーのトニ・クロースがめちゃくちゃうまいので動画を見ていただきたいと思います。ちなみにアルゼンチン代表のエンソ・フェルナンデスもこのトラップがめちゃくちゃうまいです。

 

 

 たとえば右から来たボールを左足でトラップします。

 そのときにトラップする瞬間、左肩を左に落としながら右方向に左足インサイドでトラップします。もしくは右肩を左に回しながらトラップします。

 これだけで相手の逆をつけます。

 

 以上書かせていただきましたように、単純なインサイドトラップだけでも、6種類はあると思います。

 それはすべて日々の「平凡な対人パス練習」で身につくと思います。

 もし読んでくださった方が、どれか1つでも実践していただいて、子どもがうまくなったら、こんなにうれしいことはありません。