こんにちは管理栄養士の若林です
旭川一条通デンタルクリニックにて、
夏休み企画こどもの歯科検診で食育相談を実施しました
食育相談の中で…
とても多いお悩みが、やはり【食事を食べてくれない】でした
その影には、偏食や好き嫌い、食事に時間がかかってしまうなどのたくさんの“困った”がありますよね
今日はその辺りのお話をします
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急に味付けのない野菜などを食べなくなる“子どもの好き嫌い”。
厚生労働省の「平成17年度乳幼児栄養調査」の結果によると、
偏食が起きる子供の割合は、
1歳後半からが高くなるとのことでした!
また、
同じ頃に遊び食べやムラ食いも増えていく子供が多いと言う結果も出たそうです。
なぜなのでしょう?
自我の芽生え
この時期の幼児の心の発達は急速に進み、自我が芽生えます!
食に関する場面でも、食欲や食事の好き嫌いが出てきます。
これはきちんと成長している証拠
成長するにつれて、落ち着いて来ることも多いです長い目で見ていって大丈夫なんですよ
味覚の発達
こどもの味覚は、大人の3倍と言われています
大人より敏感なんですね
なので、
ピーマンやほうれん草など、歯で噛むとえぐみや苦味が出る野菜を嫌がるのは、当たり前のことです。
「苦味」「酸味」は、何度も経験することで徐々に慣れていく味です。
食経験を重ね、さまざまな味を受け入れられるようになっていく。
繰り返し多くの味覚を経験することで「なじみのある味」=「好き!」に変化させることができれば、
様々な味を受け入れるようになり、好き嫌い克服につながっていきますよ
食べないからといってすぐに嫌いと決めつけずに、食卓に出さないようにするのではなくて、
切り方を変えたり、固さを調整したり、だしや調味料を使ってえぐみや苦味を和らげるように
工夫してみると良いですね
単に飽きただけの時もあります
・スティック野菜の長さや太さを変える。
・野菜を今までより少し硬くしてみる。
・型を使って、花形や星形などに切ってみる など、
切る形を変えて、料理の雰囲気を変えてみるのも良いかもしれませんよ
奥歯が生えてきて痛い時も
この時期の子供は、奥歯が生えてくる場合が多く、それに伴いとても痛い場合があるようです。野菜を食べないだけでなく、食欲自体が落ちたり、機嫌が悪かったり、熱っぽかったりすると、もしかすると、奥歯の歯ぐずりが原因かもしれませんよ。
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どうしたらいい?食事の困った対策
①無理強いしないこと!食事の時間が嫌いになってしまいます
偏食や食べず嫌いは、子供がわがままを言っていると思って、
「なんでも食べなさい!」
「食べないと大きくなれないよ!」
と食べることを促すことも多いと思いますが、
その時に、怖い顔をしていませんか???
食事のたびに、
パパやママが怖い顔をするから、
いつも叱られるから、
「食事の時間は嫌いだ。」と感じてしまう子も多いんです
2歳頃から「嗜好学習」と言われるものが発達してくると言われています。
それは、
味だけで“おいしさ”を判断するのではなく、
食事のときの環境や身体の状態、五感で感じる体験など、
あらゆる情報が積み重なって“好き嫌い”を判断するようになることです。
例えば、
「体調が悪い時に食べたら、吐いてしまった」「無理やり食べさせられた」
という、嫌な経験があると苦手になってしまいます。
一方で、
「友達と一緒に食べたら嬉しくておいしかった」「食事のお手伝いをしたら楽しくて食べられた」
というように、いい経験があると好きなものが増えていくと言われています。
食事のときは楽しい経験をたくさん増やしてあげることが何よりも大切。
「あまり食べてくれない」「好き嫌いが多い」など、子どもの食事で悩んだら、
まずは、食べるのが楽しいという雰囲気を作ること
これは食育において、
栄養バランスやマナーよりも
なによりも大切なことなんですよ
信頼できる大人が美味しく食べているのを、
ぜひ見せてあげてくださいね
②なぜ食べられないのかを理解してあげることも大事
「味が嫌いなんだ」と考えてしまいがちですが、味の苦手だけどは言い切れません!
歯触り、食感、香りが苦手だったりします。
ねっとりが苦手な子は、卵の黄身を残して白身だけ食べます。
ドロドロしたものが苦手な子は、トマトの種のところだけ残したりします。
「ぬるっとしたもの」「シャキシャキしたもの」「パリパリしたもの」など、どんな歯触り、舌触りが苦手なのかは、子どもによって違います。
その子が食べやすい調理法に変えてあげたら、食べられたということもありますよ
ぜひ、よーく観察したり声をかけたりして、原因を見つけてあげてください
③食事のための環境をきちんと作ってあげること
食事の時間に、
テレビをつけっぱなしにしていませんか?
おもちゃや絵本など、子供の興味があるもの・遊びたくなっちゃうものが机の上にありませんか?
まずは「食事の時間」と「遊ぶ時間」と、きちんと区別をしてあげてください。
子供は
『食事をする時間』なのか? 『遊ぶ時間』なのか? なんの時間なのか?
わからなくなってしまいます。
テレビを見ながらの食事だと、
自分がいま何を食べているのかさえわからなくなってしまいます。
『食事』は、ごはんを食べる時間。栄養を摂る時間であることを、きちんと教えてあげることが大切です。
いま何を食べていて、どんな匂いがして、どんな食感がするのか?
それを感じながら食べることが、
味覚などの発達においても重要です
自ずと「だらだら食べ」や「ごはんを食べてくれない」などの困った!も
解決につながりやすいですよ
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こどもの食事での困った!は、
せっかく作ったのに…
と、ママのイライラにもつながってしまいますよね
ぜひ、今回のお話を参考にしてみてください
ママの笑顔は、こどもの笑顔です
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