「相変わらず強いなあ~」
小林監督は春季北信越大会の結果を見ながらうなった。
長町スターズ高校の事だ。
非公式戦の修半杯でも圧倒的な強さを誇っている。
公式戦では直接対戦する事はまずないが、とにかく強さが際立っている。
すげえなあ~っと思いながらスコアを眺めてみると、
「おや?」
とある異変に気が付いた。
泉高校の投手陣の球数がものすごい事になっているのだ。
これは絶対、打撃設定を待球にしているに違いない。
親交のあるたけし監督に早速聞いてみると、あっさりそうだよと答えた。
公式戦で待球か。
以前の検討で、待球には全くメリットがなかった。
しかしその頃と違うのは、スキルにカットの技術が加わった事だ。
そのカットの技術でえらい目にあった試合もあった。
待球か…
もう一度検討してみようか。