リアル監督は阪神ファンだが、在住が東海地方なのでラジオで中日戦をよく聞く。


二日前の4/30、仕事の帰りにCBCラジオで中日−DeNA戦を聞いていた。


その6回の裏に、今の中日がなぜ勝てないかを象徴する采配やプレーが凝縮されていたように思った。


右の変則アンダースローDeNA中川颯の前にそれまで1安打に抑えられていた中日。


先頭の村松が一二塁間の当たりを放ち、牧のエラーを誘った。


続く代打の三好がライト前にヒットを打ち、ノーアウト1,2塁。


先頭の岡林が4球目にバントを決めた。


1つ目の問題はその直後だ。


バッターランナー岡林のアウトをめぐって、立浪監督がリクエストをしたのだ。


ラジオなので映像を見ていないのだが、その瞬間におかしいと感じた。


アウトがセーフになってもメリットが殆どないからだ。


ワンアウト2,3塁がノーアウト満塁になっても、ホームがフォースアウトになるリスクが増えるので、むしろデメリットの方が大きいようにも思われる。


イニングも6回と浅く、ましてリプレー検証で放送席もすぐにアウトですねと言うくらい微妙ではないプレー。


何も考えずに反射的にリプレーを要求したのではと思ってしまった。



2つ目は次の代打大島。


ヒットで一挙に2点と思ったのかも知れないが、まだ6回、相手は経験の浅い投手であり、勝負どころはまだ先にある事は容易に想像できた。


最近調子が良いからと先発起用されている山本への代打であり、得点シチュエーションを考えても、確率的にはほぼ一緒だろう。


満塁だったら左で足の早い大島のほうが良かったかも知れないが。


一言でいうと、ベンチの勝負勘がなさすぎる起用だと思った。



3つ目は村松の走塁だ。


大島の投手ゴロで本塁に突っ込みタッチアウト。


映像で見ると明らかにスタートが遅れているし、ホームもタッチプレーであるにも関わらず余裕でアウトだった。


ゴロゴーだったのかも知れないが、失敗したのは明らかだったので、素早く次善の策、この場合は挟まれてランタウンプレーを選択すべきだったと思われる。


このシーンを聞いて思い出したのが阪神植田海の走塁だ。



二塁ランナーだった植田海は投手ゴロで飛び出してしまった。


するとその場で立ち止まり、投手の動きを見てから動き始め、挟殺プレーに持ち込み、最後は相手のまずい守備もあって三塁セーフとなった。


その後、糸原の浅めの外野フライでタッチアップして同点となり、そのまま引き分けた。


植田海のこのプレー、この試合の、ひいては今シーズンのタイガースの潮目を変えたと捉える阪神ファンも少なからずいるだろう。


タイガースはこの後5連勝し、引き分けを挟んで7連勝の最初の引き分け試合となった。


それを考えると、村松のプレーは余りにも大きい。


実際、挟殺プレーで粘って2,3塁としていたら、次の打者カリステの打球を取ったショートはセカンドではなくファーストに送球しなければいけなくなり、悪送球で一挙2点の可能性もあったと思う。



この試合は惜しい試合ではなく、負けるべきして負けた試合だと思った。


ペナントを目指す上で、特にベンチの意識改革が必要なのではと思わされた試合だった。