「セクシー田中さん」の作者、芦原妃名子さんが亡くなった。

 

本当に驚いたし、心からご冥福を申し上げたい。

 

この事について多くの記事がネットで書かれているが、自分が思っている事と同じものはあまり見受けられない。

 

芦原妃名子さんがXに投稿した最後の言葉は「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」だった。

 

遺言が見つかったという報道が無いので、これが彼女の遺言みたいなものだったのだろう。

 

この言葉から彼女が本当に苦しんだのは、脚本をめぐる食い違いではなくて、その旨をSNSに上げた後の世間の反応だったのではないかと思った。

 

確かに脚本をめぐるテレビ局とのやり取りはしんどかったのだと思う。

 

ただ、脚本に関して一番彼女が悔やんだのは、色々あって9話と10話の脚本をご自身が担当したものの、推敲をする時間が十分に無くて悔いが残る出来だった事なのではないだろうか。

 

テレビ局や脚本家を責める思いはあまりなかったのだと思う。

 

しかしこの事をSNSに上げてネットニュースになるや否や、世間は猛烈にテレビ局や脚本家を攻撃し始めた。

 

それが芦原妃名子さんを最も苦しめたのではないだろうか。

 

だからこそ、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」と最後に呟いたような気がするのだ。

 

 漫画にしろ小説にしろ、原作のあるものをドラマ化するときのやり取りというか力関係については、今後十分に検討する必要があるのだろう。


しかし部外者である我々は、芦原妃名子さんが「攻撃したかったわけじゃなくて」と書き残しているのだから、各方面への攻撃は厳に慎むべきだと思う。


故人の遺志を尊重するなら。