水や空(つぶす4・6・15・土・晴)

      ◎ある恋い慕う業で先生が「恋う」(恋い慕う)の命令形は「恋ひよ」だと説明した。生徒の一人が異議を唱えたという。「恋することは誰にも命令できません」。なるほど、命令形が似合わない事もある▲「恋ひよ」以上に命令形がそぐわない一語、それは「死ね」だろう。宮崎県川南町の町議会本会議で、がんの療養で公務を休んでいる町長について、町議の一人が「早く死んでもらいたいな、と祈りたい気持ちだ」と発言したという▲休んでいても、町長は報酬を受けている。一方、民生委員は無報酬で、その処遇を想像しすれば…といった流れでの発言というが、町長の心を言葉で刺したという想像は働かなかったらしい▲遠い町で発せられた言葉の切っ先が痛い。動画サイトで俳優らを中傷し、揚句に「つぶす」と脅迫する。選挙演説の声を、拡声器の大声でかき消す…言葉がたやすく凶器と化する場面が増えたように思えるのは、あながち気のせいでもあるまい▲議会の休憩後、周りの説得もあって町議は謝罪し、発言を撤回した。休息前は撤回を拒んだというから、本音はうかがい知れない▲言葉ならぬ«言刃»を振り回すのがたやすければ、それを撤回、つまり「なしにする」のもたやすい。「心からの」という重みを欠く言葉が列島を飛び交う。

 

    かたつむり一直線はつまらなし  (カタツムリ〈でんでんむし〉は、アタマに伸びた触覚の先の目に映る草木の若芽や葉を食べながら、重い殻を背負って、脇目もふらずひたすらすすむ。周りも見ずただ一直線の生き方なんてつまらないだろうになあ。)

 

       (今日は友人と諫早のホテルでお食事会でした。夕方まで友人宅でおしゃべりをして、切り花とか、花の苗を貰って帰りました。夕食は簡単にお父さんの食べやすいにぎりずしを買って帰りました。)