ヘンプ&ラミーの消臭効果 | 麻香(あさがお)近江の麻・近江ちぢみブログ
★Shigaasa's news★
新商品、リネン50%、植物繊維(ヘンプ)50%の寝具について、消臭効果が認められました。
麻の中でもヘンプとラミーには天然の抗菌性と消臭性があります。(同じ麻でもリネンには認められません。)
よく言われる消臭性とは何か、お答えします。

繊維製品において人が感じる不快な臭いには、汗臭、加齢臭、部屋干し臭があります。
これらの臭いのもとは以下に分類されます。

<汗臭>
鼻を刺すようなツンとした臭いが特徴で、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸という成分が原因で起こります。
汗そのものに臭いはほとんどありませんが、人の皮膚に生息している黄色ブドウ球菌などの細菌が汗や皮脂を摂取し、分解物を排泄することで悪臭が発生します。
加えて、細菌の死骸も悪臭の原因になります。
ホルモンバランスが安定しない10~20代の若い世代に多いとされ、全世代の中で最も臭いが強いと言われています。
また、疲労やストレスなどでアンモニアの濃度が高くなり、臭いが強くなることがあります。

<ミドル脂臭>
30~40代男性に多く見られる脂っぽい臭いの原因は、頭とその周辺から発生するジアセチルが原因です。
ジアセチルは皮膚常在菌のブドウ球菌が汗に含まれる乳酸を分解することで発生します。
牛乳が発酵したヨーグルトのような臭いで、わずかな臭いでも広がっていくのが特徴です。
ジアセチル臭は感じ方に個人差があり気にならない人もいますが、特に女性が嫌う臭いと言われています。

<加齢臭>
50代頃から気になり始める加齢臭。
アンモニア、酢酸、イソ吉草酸に加え、ノネナールが臭いの元になります。
ノネナールは年を重ねると増えるパルミトオレイン酸(脂肪酸)が酸化して発生します。
脂臭くて青臭いニオイを放ち、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸と並んで四大悪臭と言われています。
皮脂が多く分泌される頭や耳の後ろ、背中などを清潔にすることが臭い対策になります。

<部屋干し臭>
洗濯物を部屋の中で干すことで発生します。
最近になってその原因がモラクセラ菌であることがわかりました。
天日干しの場合はこのモラクセラ菌が紫外線によって殺菌されますが、部屋干しでは殺菌されず、また乾燥までに時間がかかるため菌が繁殖して悪臭を放ちます。
消臭効果を謳った洗剤などさまざまな対策グッズが販売されていますが、モラクセラ菌は自然界に多く存在するため完全に取り除くことは難しく、さらなる研究が必要とされます。

参考資料
https://www.suteteko.net/blog/column/men-body-odor/
https://www.suteteko.net/blog/column/men-body-odor/

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繊維製品における抗菌性、消臭性を認定するSEKマーク(一般社団法人繊維技術評価協議会が設定する基準をクリアした商品に付けることができる認証マーク)は、基本的に抗菌及び消臭加工を施した製品を対象にしています。
ラミーとヘンプは特に何の加工を施さなくても、天然のままの繊維に抗菌・消臭性があります。
臭いの元になる黄色ブドウ球菌を用いた抗菌性試験では、いずれも高い数値で合格しています。
人にも環境にも、安心で安全な素材だと言えるでしょう。