大正琴にオルガン音をレイヤーする(重ねる)ことができる川島産業の昭和琴(https://ameblo.jp/asafu1yoshiya2/entry-12477562315.html)を、中古で2台入手できましたので、今回そのレビューを記事にしてみたいと思います。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/83/37/j/o2681112114457018054.jpg?caw=800)
まずは、1980(昭和55)年に発売された「初期型」。発売当時価格75,000円(消費税はまだ導入されていませんでした)。サイズ(約):700×185×95mm。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/28/5f/j/o2816211214457018083.jpg?caw=800)
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/84/53/j/o2816211214457018110.jpg?caw=800)
左側にG音発振ボタン(赤)がありますが、このG音(オルガン音)は別途用意したチューナーで、楽器裏側の小さな穴から、マイナスドライバーで440Hzに調律する必要があります。
側板部にアウトプットがありますが、RCAタイプというのが珍しいです。ちなみに、プラグを差し込んでも、内蔵スピーカーの音は消えません。
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/b5/7d/j/o2816211214457018145.jpg?caw=800)
右側にオルガン音のビブラートon/offボタン(青)、本体電源&オルガン音ボリュームノブ(奥)、弦音ピックアップ・ボリュームノブ(手前)があります。
前回記事にしたタイプ(画像下)は、この初期型の改良版でした。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/f7/0c/j/o1845072714457018169.jpg?caw=800)
こちらは実機を触っていないので推測も含まれますが、
改良点は、G音発振ボタンを調律用ノブ(銀色)に変更することで、ドライバーを用意せずとも、440Hzに合わせることが可能になったことです(G音発振ボタンは、鍵盤ボタンの⑤を押せば代用できるので、なくなっても問題ありません)。
また、側板部のアウトプットにフォーンジャックが追加されました。
右側の青ボタンの色が赤に変わり、ピックアップ形状も楕円から円形に変わっています。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/b0/7f/j/o2688115614457018193.jpg?caw=800)
そして、こちらが現行機種の新型(チューナー内蔵高級タイプ)。川島産業のHPでは消費税が5%の頃のまま、税込94,500(税抜90,000)円と表示されています。サイズ(約):710×150×92mm。
ちなみに、チューナーなしの普及タイプが税抜80,000円ですので、初期型が発売されてからの年数の割に、価格はアップしていないように感じます。
って言うか、38年間、時代に左右されずに基本同じ商品を作り続けているところが、スゴイ!(゚д゚)
一般的に、とうの昔に電子製品が主流に変わってしまっている現在もなお、温かみのある電気アナログサウンドを奏でてくれます。(*^^)v
私が入手した中古2台は、両方とも現状では正常に使えず、修理が必要な状態でしたが、川島産業さんに連絡したら、古い初期型でも修理可能ということで、お願いしました。その際、親切に調整法も教えてくださったので、新型の方は自分でいじってみて、何とか治りましたよ。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/91/fc/j/o2816211214457018233.jpg?caw=800)
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/7d/a7/j/o2816211214457018255.jpg?caw=800)
さて、新型はだいぶデザインが変わっていますが、機能は初期改良型とほぼ同じです。
左側の調律ノブは、色が黒に変わりました。赤いボタンは高級型のみについている内蔵チューナーのon/offスイッチです。
側板部のアウトプットは、ミニジャック式に変更されました(プラグを差しても内蔵スピーカーの音が消えないのは同じ)。
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/e1/e9/j/o2816211214457018288.jpg?caw=800)
右側の二つの銀色のノブは全く同じですが、オルガン・ビブラートスイッチがなくなりました。ビブラートは常にかかった状態になっています。
・・・初期型と新型の大きな違いは以上ですが、細かく見ていくと他にもいくつかの違いがあります。
新型は初期型と比べ、
①指板にフレットが打っておらず、鍵盤ボタンの金具が直接フレットの役目をしている(中国やインドの大正琴と同じ)
②鍵盤ボタンの金具のクッションがないので、演奏時にカタカタ音がする(通常の大正琴でも、クッションは高級品にしかついていない)
③鍵盤ボタンの上下ストロークがやや長い
④2本のメロディー弦(細線・細巻線)の間隔が、やや狭い(通常の大正琴よりは広い)
⑤ピックアップが共鳴弦(太巻線)の音も拾うので、ハウリングしやすい
⑥ペグは3個なので弦の本数は変えられないが、ナットの溝が5弦になっているので、共鳴弦をなくして、メロディー弦を3本にするなどのカスタムが可能。
⑦側板(後部)から、基盤が見えている
⑧メンテの際、はずすビスの数が6本ある(初期型は2本)
⑨折りたたみ式の金属製の足台が、2点支え(初期型は1点式)
⑩電池ボックスの蓋がスライド式(初期型はガムテープ止めの蝶番式)
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/1b/ba/j/o2816211214457018323.jpg?caw=800)
![イメージ 11](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/48/ee/j/o2816211214457018360.jpg?caw=800)
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/39/e9/j/o2816211214457018401.jpg?caw=800)
![イメージ 13](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/4a/48/j/o2816211214457018436.jpg?caw=800)
サウンドは動画でどうぞ。
自分的には、この電気オルガンサウンドは、アナログシンセをいじっているような心地よさがあります。
今回はサウンドチェックだけでしたが、何かの曲演奏を録画したら、またUP致します。(´▽`)