大正琴にオルガン音をレイヤーする(重ねる)ことができる川島産業昭和琴https://ameblo.jp/asafu1yoshiya2/entry-12477562315.html)を、中古で2台入手できましたので、今回そのレビューを記事にしてみたいと思います。
 
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まずは、1980(昭和55)年に発売された「初期型」。発売当時価格75,000円(消費税はまだ導入されていませんでした)。サイズ(約):700×185×95mm。
 
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左側にG音発振ボタン)がありますが、このG音(オルガン音)は別途用意したチューナーで、楽器裏側の小さな穴から、マイナスドライバーで440Hzに調律する必要があります。
 
側板部にアウトプットがありますが、RCAタイプというのが珍しいです。ちなみに、プラグを差し込んでも、内蔵スピーカーの音は消えません。
 
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右側にオルガン音のビブラートon/offボタン)、本体電源&オルガン音ボリュームノブ(奥)、弦音ピックアップ・ボリュームノブ(手前)があります。
 
前回記事にしたタイプ(画像下)は、この初期型の改良版でした。
 
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こちらは実機を触っていないので推測も含まれますが、
改良点は、G音発振ボタンを調律用ノブ銀色)に変更することで、ドライバーを用意せずとも、440Hzに合わせることが可能になったことです(G音発振ボタンは、鍵盤ボタンの⑤を押せば代用できるので、なくなっても問題ありません)。
 
また、側板部のアウトプットにフォーンジャックが追加されました。
右側の青ボタンの色がに変わり、ピックアップ形状も楕円から円形に変わっています。
 
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そして、こちらが現行機種の新型(チューナー内蔵高級タイプ)。川島産業のHPでは消費税が5%の頃のまま、税込94,500(税抜90,000)円と表示されています。サイズ(約):710×150×92mm。
 
ちなみに、チューナーなしの普及タイプ税抜80,000円ですので、初期型が発売されてからの年数の割に、価格はアップしていないように感じます。
って言うか、38年間、時代に左右されずに基本同じ商品を作り続けているところが、スゴイ!(゚д゚)
一般的に、とうの昔に電子製品が主流に変わってしまっている現在もなお、温かみのある電気アナログサウンドを奏でてくれます。(*^^)v
 
私が入手した中古2台は、両方とも現状では正常に使えず、修理が必要な状態でしたが、川島産業さんに連絡したら、古い初期型でも修理可能ということで、お願いしました。その際、親切に調整法も教えてくださったので、新型の方は自分でいじってみて、何とか治りましたよ。
 
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さて、新型はだいぶデザインが変わっていますが、機能は初期改良型とほぼ同じです。
左側の調律ノブは、色がに変わりました。いボタンは高級型のみについている内蔵チューナーのon/offスイッチです。
 
側板部のアウトプットは、ミニジャック式に変更されました(プラグを差しても内蔵スピーカーの音が消えないのは同じ)。
 
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右側の二つの銀色のノブは全く同じですが、オルガン・ビブラートスイッチがなくなりました。ビブラートは常にかかった状態になっています。
 
・・・初期型と新型の大きな違いは以上ですが、細かく見ていくと他にもいくつかの違いがあります。
 
新型は初期型と比べ、
①指板にフレットが打っておらず、鍵盤ボタンの金具が直接フレットの役目をしている(中国やインドの大正琴と同じ)
②鍵盤ボタンの金具のクッションがないので、演奏時にカタカタ音がする(通常の大正琴でも、クッションは高級品にしかついていない)
③鍵盤ボタンの上下ストロークがやや長い
④2本のメロディー弦(細線・細巻線)の間隔が、やや狭い(通常の大正琴よりは広い)
⑤ピックアップが共鳴弦(太巻線)の音も拾うので、ハウリングしやすい
⑥ペグは3個なので弦の本数は変えられないが、ナットの溝が5弦になっているので、共鳴弦をなくして、メロディー弦を3本にするなどのカスタムが可能。
⑦側板(後部)から、基盤が見えている
⑧メンテの際、はずすビスの数が6本ある(初期型は2本)
⑨折りたたみ式の金属製の足台が、2点支え(初期型は1点式)
⑩電池ボックスの蓋がスライド式(初期型はガムテープ止めの蝶番式)
 
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サウンドは動画でどうぞ。
 
 
自分的には、この電気オルガンサウンドは、アナログシンセをいじっているような心地よさがあります。
今回はサウンドチェックだけでしたが、何かの曲演奏を録画したら、またUP致します。(´▽`)