オスカー・シュミット社のレア物オートハープ「ギタロー(Guitaro)」を入手したので、修理&カスタムしました。
古いものなので、ミュート・フェルトは劣化してボロボロに剥がれ落ちていました。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/26/43/j/o2816211214457016164.jpg?caw=800)
ギタローには表板にサウンドホールがあるタイプもありますが、今回入手したのは、表ではなく裏板に穴があいており、その上からリゾネーター(共鳴器)をかぶせている、ちょっと変わった作り。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/db/c6/j/o2816211214457016198.jpg?caw=800)
リゾネーターの方を少し加工して、ピックアップを付けました。ツインのピエゾは裏板のサウンドホールから、表板に貼り付け。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/ec/c0/j/o2816211214457016237.jpg?caw=800)
コードボタンは15種類しかありませんが、なるべく多くの曲が弾けるように厳選して、フェルトのミュート箇所変更(新しく交換)をしました。
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/41/a9/j/o2816211214457016270.jpg?caw=800)
(こちらがノーマル仕様のコード)
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/b7/82/j/o2816211214457016305.jpg?caw=800)
(オリジナル・カスタムしたコード)
具体的には、なくてもさほど困らない6個のセブンスコード(C7,D7,E7,G7,A7,B7)を、使用頻度の高いメジャーコード(E♭,E,A,B)とマイナーコード(F#m,,Bm)に変えました。
この配列は、C,D,F,Gの4つのキーで、ディミニッシュを除く6つのダイアトニック・コードをひと組にし、押さえやすくしたものです。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/5f/5d/j/o2816211214457016347.jpg?caw=800)
画像でお分かりの通り、ギタローはミュート・バーが金属プレートと木片に分かれています。そして木片の形状が斜めにカットされています。
中古入手する際、「こんな箇所が割れて(壊れて)しまうのかな?」と不思議に思ったのですが、触ってみてその理由が分かりました。
ギタローは、左手で押さえやすいように、ボタンが外側寄りに取り付けてありますが、真っ直ぐな木片だと、負荷が外側寄りに掛かってしまうため、均等にミュートできません。
それで、ミュートバーの中央に力が加わるように、きちんと工夫してあるのでした。( ‘-^ )-☆
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/09/89/j/o2816211214457016373.jpg?caw=800)
完成したところを、スタンダードなオートハープと並べてみましたよ。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190610/17/asafu1yoshiya2/7f/b6/j/o2816211214457016408.jpg?caw=800)
ギタローは弦が24本で、標準オートハープ(36弦)から、ちょうど高音部1オクターブ分なくした形です。
その代わり、弦長が最低音のFでは10cmほど長くなっています。
これで、サウンドもハープからギター寄りになるわけですね。(^-^)
では、試奏動画をご覧下さい。
マニアックな曲を選んでしまいました(*大正琴とオートハープは奏法が似ています)。(#^.^#)