吉備路残照△古代ロマン -11ページ目

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

源氏物語名場面52

 

玉鬘 漆

 

 

 

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大夫監は

乳母の言葉など気にも留めない。

 

一方的に

《結婚式の日取り》を決めて

肥後国へ帰りしな乳母に通告した。

 

「4月20日に、姫君を迎えに来るので―」

 

■

 

不安に駆られた乳母は

玉鬘や豊後介ら子供たちと相談した。

 

「これから、どうすべきか」

 

 玉鬘は秘かに心に決めている。

 

「大夫監と

結婚するぐらいなら死んだ方がまし」

 

次男と三男は

「大夫監に逆らえば酷い目にあいましょう。

ここは姫君に―」

 

長女のおもとは子沢山で育児に忙しい。

 

「わたしは動けないので、今のまま―」

 

■

 

結局

玉鬘と乳母と豊後介

末娘の兵部の君の4人が配偶者や

子供たちと別れて帰京することとなった。

 

■

 

4月20日の前夜

4人は

ひっそりと《屋敷》を出ると

夜陰に紛れて【鏡神社】前の浜辺から

頼りなげな舟に乗って京へと漕ぎ出した。

 

長女のおもとだけが見送りに来てくれた。

 

 

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