【電池の鮮度】のお話。 | 麻婆(あさばあ)のラジコンblog

【電池の鮮度】のお話。

僕がラジコンのレース活動を始めたのは30年前。

 

青山にある本田の本社ビルの駐車場入口通路で開催されていた、

 

【タミヤF1グランプリin青山】

 

というタミグラです。

 

参加した当初は1200mAhのニッカドバッテリーで、そのあとすぐに1700SCRというニッカドバッテリーが発売されたように記憶しています。

 

この当時のお楽しみ抽選会では、一番最後の目玉商品がこの1700SCRバッテリーだったのですが、幸運にもシーズンの最終戦と翌シーズンの開幕戦の2連続でバッテリーをゲットした思い出があります。

 

当時の僕は高校生。

 

サーキットに行ったこともなく、ネットもない時代。

 

情報源は、友達との会話とRCマガジンなどの雑誌とテレビ番組【タミヤRCカーグランプリ】。

 

その程度の知識でした。

 

F1という、ダイレクトドライブのシンプルな構造のマシン、同じモーター(540SH)、同じバッテリー(1700SCR)

 

レギュレーションで使えるものが限られているので、イコールコンディションになるはず。

 

それにも関わらずトップドライバーとは、見た目でわかるほどの速度差があったため、モーターを速くするノウハウがあるのだとばっかり思っていました。

 

あとから思えば当時の僕は、入門用のバック付きアンプ、メンテされていないモーター、管理されていないバッテリーと、足りないことがたくさんあるのですが、当時の僕には気がつく以前の問題でした。

 

とくに関心が低かったのがバッテリーです。

 

1700SCRとか、バッテリーの種類(銘柄)にはこだわりがあったものの、個体の性能や管理については、かなり無頓着でした。

 

当時は今みたいに便利な充電器や放電器もなかったので、しょうがないですが。

 

そんな僕ですが、バッテリーの鮮度に関しての認識が変わる転機が訪れます。

 

それは、2008年から開催された、【TF-5チャレンジカップ】という、イベントです。

 

このイベントはまさに、ツーリングカー版のプロダクションクラス。

 

京商から発売されていた、RTRのTF-5を使用した、プロダクションクラスのようなレースイベントでした。

このレースには、A田さんも参加しています。

 

ブラシモーターを使用しニッケル水素バッテリーが指定のレースでした。

 

このレースの決勝Aメインで、当時ミニッツカップで活躍中だった、土岐ファミリーの次男シーゲル選手(当時小学生)が3番手、それを追う僕が4番手で走行していました。

 

レース終盤まで、完璧に僕を抑えていたシーゲル選手でしたが、レース終了直前でまさかのバッテリーダウン。

 

それに対し僕のマシンは速度が落ちた気配がなく、速度差を利用してストレートで抜き去るという、鬼畜の所業。

 

結果、僕は3位表彰台。

 

シーゲル選手は4位となりました。

 

この時の僕のバッテリーは、新品購入後慣らしをしただけのもの。

 

対して、シーゲル選手のバッテリーは、管理はされていたと思いますが、すでにレースや練習で数回は使用されたもの。

 

つまりバッテリーの鮮度だけで僕は、小学生から表彰台を掠め取ったのです。

※ちなみに土岐ファミリーの長女みっふぃ選手と次男シーゲル選手はのちに、スポマン(ツーリング)のファイナリストになっています。

 

この時の印象が強く、

 

【バッテリーに大事なのは鮮度だ!】

 

と、思うようになりました。

 

 

バッテリーの鮮度の違いで影響が出るのは、バッテリーの持ちだと思ってます。

 

単純にパンチがあって速く走るだけなら、追い充電でバッテリーを温めれば瞬間的なパワーは出ます。

 

でもミニッツの決勝Aメインは8分。

 

電池の鮮度の違いで後半のバッテリーの持ちが変わってきます。

 

逆に言うと、予選の3分では、そこまで差が出ません。

 

なので僕の場合、鮮度が決め手となる決勝Aメイン用のバッテリーを用意し、今まで使用していた決勝Aメイン用のバッテリーを予選様に、予選用のバッテリーを練習用にスライドしています。

 

なので今期の場合、月例レースにプロダクションとFWDの2クラスか参加していなかったため、2パックづつたまーに買い増しをしていました。

 

ミニッツカップを中心に考えた場合は、参加するレースから逆算し、シングルエントリーなら3パック、ダブルエントリーなら6パック新品を買い増しします。

※昨年の場合はダブルエントリーがバッテリーパワーがあまり関係のないバギークラス、今期の場合メインカテゴリがアルカリ電池のエンデュランスクラスだったため、ほとんど買い増しはしませんでした。

 

JSCCクラスに参加した2017年を例に上げると、

・6月の横浜大会前(予選落ち)

・11月の関西大会前(代表権獲得)

・2月のファイナル前

 

ホントはもっときっちり選別やマッチドなどをしたほうがいいのでしょうが、とりあえず僕は鮮度を中心に管理しています。

 

電池を選別するためのデータ取りのために充放電するのって、レースレベル1回分の充電を無駄にするようでもったいなく思っちゃうんですよね。

 

せっかくの鮮度なので、データ取りより走ったほうがいい。

 

ある意味貧乏性ですw

 

電池が速いから勝てるわけではないですが、電池のせいで負けることはあります。

 

という、電池の鮮度のお話でしたw