でも

歩かなければ


この

できの悪い棒のような足


入院中

あまりの痛み

新生児頭大の大きさの癌が

バリバリと

私の左脚を

使い物にならなくした

あの地獄の苦しみ

誰も相手にせず

放置された

あの夜の


いっそのこと

切り落としてと

叫びたかった夜の

衝動


かろうじて

思いとどまり

今も体についている

この足を


使い物の足に

するためには


辛くても

痛くても

心が折れそうになっても


やるしかないだろう


麻痺だよ

だら~〜〜んと

なったんだよ


麻痺したことのない人には

わからない


好きで

こうなったんじゃない

ということと


復活するまでの

気の遠くなるような

道のりが



人を

助けられるような


人の役に立てるような

状況ではないということが