条件付きの親切
若い人が病気の人
お年寄りの人を手助けしようとする時に助けてと言ってくれたらいい
助けてって言われたことに対しては
手を貸す

こういう方が
増えてるんじゃないでしょうか
それは若い人だけの責任じゃない
せっかく
親切心でなさってくださってるのに

年寄り扱いしたとか
迷惑そうな顔をする

そうすると及び腰になりますよね
条件をつけない優しさ
条件をつけない優しさの受け取り
そういうものが
大事になるんじゃないでしょうか

私は京山幸枝若さんの


「竹の水仙」
左甚五郎さんの話なんですが
竹で作った水仙
それを高値で売ってこい
その値段を告げられずにいる宿の主人に商いと死ぬ病気は大変なんだ
ほら言って来い
大名にその値段を告げて来いと
背中を押してくれた言葉が
その言葉です

私は癌で入院している時に
それを何度も何度も繰り返し聴いて
同じ箇所でクスッと笑ったんです
死ぬ病気と思ってましたから
しかしこの宿屋の主が大名から
なんだその値段はと
ぶん殴られるかもしれないのを覚悟で
行って来いっていう背中を


押されている
その人と
自分の死ぬ病気を重ねたんです

そうか
あんな体格のいい
熊みたいな男に殴られる
そういうことを怖がらずに
このおっさん行くんだなぁ
じゃあ私も死ぬ病気だけど
このおっさんみたいに
勇気を振り絞って殴られてみようかな
そんなふうに考えたんです
京山幸枝若さんは
四の五の言わずにとっとと行けよ
条件なんかつけてんじゃないよ
早く行け
ということを言いたかったんだと思う

それをもっと広げて
私たちの一般の社会で

条件をつけずに優しくなろうよ
優しくされたら
条件つけずに
受け取ろうよ