前にもこんなタイトルの記事書いた気がする。内容はともかく。

 

 

ドローンを始めると多くの人は多分、早い段階で「ドローン免許」の存在に気付く。

 

この「ドローン免許」というのも相当誤解を招く表現なのだが、

 

ドローン免許は、取得する側と取得させる側にとって大きな問題がある。

 

取得する側からすれば、ドローン免許は航空法上必須ではない。

 

取得させる側からすれば、ドローン免許の必要性を説明するのがとても難しい。

 

ドローン制度には昔、民間資格というのがあった。

 

航空法上何らかの効力を発揮するものではなく、

 

登録講習機関という所謂ドローンスクールでこれを取得すれば、

 

名刺にその事を書けるのでドローンの仕事が取りやすくなるといった、

 

プロとしての信用力が上がるという意味合いのメリットがあった。

 

その民間資格は今、国家資格というものに変わって、

 

10時間以上の飛行証明としての役目や、ドローン免許の根拠になっている。

 

 

特定飛行に該当しないのであれば、ドローン免許は取らなくていい。

 

飛ばす場所が空港やヘリポートの周辺ではなく、地上や水上からの高度が150メートル以上でもなく、人口集中地区の上空でもなく、そして、飛ばし方については、

 

日没後でもなく、ドローンを操縦者自身の目で見て飛ばして、運動会や桜まつりなど大勢が集まるイベント上空でもなく、他人やその家や倉庫から三次元的に直線距離で30メートル以上の距離を取っていて、危険物を運ぶでもなく、物や水を落とすのでもなければ、特定飛行には該当しない。

 

要するに昼間に公園へ遊びに行って、ドローンをちょっと目視で飛ばすぐらいなら、ドローン免許はいらない。

 

そこが都市公園なら市役所の公園緑地課とかに連絡するとか、河川敷なら国土交通省河川事務所などに連絡して特殊ルールの確認が必要だけど、航空法上のルールとしてドローン免許は必要ない。ならドローン免許とは一体なんなのか。

 

そもそもあれは「免許」ではない。あくまで「技能証明書」だ。

 

無人航空機を運用するにあたっての知識と技能を証明する証明書であって、免許証ではない。技能証明書と免許証は制度の役割が違う。

 

技能証明書は、単に必要な知識や能力をその人が持っている事を国が証明するもの。

免許証は、国民に対し法で禁じられた行為について、その門戸を開けてもらうもの。

 

ドローン免許とみんな呼ぶが、正式には「無人航空機操縦者技能証明書」といい、

 

学科試験、実地試験、身体検査、この3つすべてをクリアした者に対し、ドローンパイロットとしての適性や能力を国が証明する証明書にすぎない。

 

だからドローンを飛ばすにあたり、みんながいう「ドローン免許」は必須ではない。

 

そもそも免許ではなく技能証明書だから。

 

免許があるとすればそれは許可承認申請書。有効期間は一日から一年。

 

 

いわゆるドローン免許が必須でないなら、そのメリットは説明困難。

 

必須になるのは物資輸送やドローン配送など。すなわち次のようなケース。

 

第三者の直上を何ぼでも飛行する可能性があり、その運航管理として一等技能証明が必要な場合や、監視の役目を機上カメラで代替するレベル3.5飛行の場合。

 

いずれも趣味ではなく業務用途だ。趣味用途で技能証明が必要な場面を聞かれると、「目視外飛行のため」としかいえない。ただし高度な法令の理解が必要。

 

特定飛行に該当せず緊急用務空域でも飛行自粛要請空域でもなく、原発や自衛隊基地など国の重要施設から約1000メートル以内でもなく、誰もいない公園内で道路にはみ出すことなく、「目に見えない範囲」で飛行させるなら技能証明書が必要。

 

アンダーラインまでは技能証明書がなくてもいい。アンダーラインの部分のおかげで技能証明書が必要になる。

 

なぜなのか、国交省に承認申請を出してOKが出れば飛ばせるのではないのか。それが実はそうでもない。

 

許可承認申請のやり方には個別申請と包括申請があり、一年間好きな場所で飛ばしたければ包括申請する事になるが、趣味用途での包括申請はできない。

 

そのため個別申請する事になる。が、飛行予定日の10開庁日前までに申請書を国交省航空局に提出しなければならず、飛行の予定が立てにくい。Wordの申請様式なら航空局が指摘事項を教えてくれるが、DIPS2.0だと何も教えてくれずそのまま流れるとか。

 

個別申請が嫌なら、十分な強度を有する長さ30メートル以内の紐でドローンを地上の固定点に繋ぎ留めればよい。これを係留という。ただし、あくまで30メートルの範囲でしか目視外飛行できない。そんなんじゃ全然楽しめないだろう。

 

地面でなくても屋上の床に繋いでもOK。ただし、車の荷台に繋ぐとか、風船みたいに人間が紐の先を手で持つのはダメ。そういうのは係留ではなく曳航という。

 

次。レベル3.5飛行は機体認証が不要というコスト的なメリットがある。が、3.5飛行対応のドローンが必要で、ネットで見ると30~40万円で結局プラマイゼロ。またこの飛行形態は業務上の不便の解消を目的に導入された経緯があり、趣味用途で利用可能かどうかはよくわからない。

 

もっとやりやすいのは二等技能証明を取ること。登録講習機関で受験して、一回目の受験では「日中・目視内・DID・人又は物件から30m未満」に限定されているが、二回目の受験で「目視内」の部分を限定解除すれば目視外飛行できるようになる。

 

ただしこの場合でも機体認証は必要で、第二種型式認証を取得済の機体として「DJI Mini 4 Pro」というのが10万円ぐらいで手に入るのでそれを推奨。ただしいつから発売された機体なら型式認証済かについて購入前によく調査すること。(その発売日よりも以前に発売された機体は型式認証されていない。本当に要注意)

 

まとめると、二等技能証明書を「目視外飛行」の限定解除まで取得し、10万円程度でDJI Mini 4 Proを購入して機体認証を済ませれば、趣味用途でも目視外飛行できる。

 

それに加えて二つ注意。まず一つ目。

 

機体認証を済ませたら、①国交省が発行する「使用条件指定書」の限界事項の範囲で飛行すること。高度何m以下とか風速何m以下とか速度何m/s以下とか示されている。②国交省が発行する「無人航空機整備手順書」に書かれた点検頻度で機体を点検すること。頻度が書かれてなければ航空局標準マニュアルに従って20時間の飛行毎に点検すること。③特定飛行であってもなくても飛行日誌を必ずつけること。本来飛行日誌は特定飛行のみ義務だが、機体認証を受けた機体に関しては特定飛行でなくても義務となる。①に違反すると50万円以下の罰金、③に違反すると多分10万円以下の罰金。

※使用条件指定書・無人航空機整備手順書とは、要はそのドローンの取説のこと。

 

二つ目。二等技能証明書と第二種機体認証で特定飛行する形態は「カテゴリーⅡB飛行」といい、以下の項目に関する飛行マニュアルを自作して遵守する義務がある。

 

無人航空機の定期的な点検及び整備に関する事項
無人航空機を飛行させる者の技能の維持に関する事項
当該無人航空機の飛行前の確認に関する事項
無人航空機の飛行に係る安全管理体制に関する事項
事故等が発生した場合における連絡体制の整備等に関する事項

 

乱暴な言い方だけど、要は航空局標準マニュアルの内容をコピペして、体裁を自分で作った体にすればいい。こういう国交省への提出義務のない書類は、いつ提出を求められてもすぐ提出できるよう手元に「具備」しておかなければならない。

 

こういう書類が整っていないと、操縦者は10万円~50万円の罰金刑。

 

 

私は正直、ドローンの楽しさをよく知らない。むしろ国交省を恨んでいる。

 

ドローンの楽しさを知る前に、ルールの勉強に圧倒されて疲れた。

 

技能証明書は義務ではないのに、ドローン免許という名前ばかり独り歩き。国交省はドローンを普及させたいのか衰退させたいのかさえわからない。本当勉強しにくい。

 

5年ぐらいかけて一生懸命勉強して理解したドローン制度は、技能証明書の完全義務化という形でまったく別のものになるのかも知れない。

 

勉強して勉強して勉強したのに結局その理解は無駄。そんな気がしてくる。基礎知識とは何っていつも思う。ふと心が沈む日がある。だから法律の勉強は嫌い。

 

航空法が最も重きを置くのは、航空機の航行に起因する障害の発生の防止すなわち、空を飛ぶ飛行機やヘリコプターのクルーや乗客、地上の第三者やその物件の保護。

 

そのためなら何でもするというのがドローン制度。

 

制度はつぎはぎ工作のようにどんどん複雑になっていく。折角覚えても今までの事は全部忘れろと言われ、新しい区分や規制緩和が増えていく。

 

どこまで勉強させるのか、アンテナを張らせるのか、記憶を書き換えさせるのか。

 

最近になって見出した最低限の丸暗記事項まで書き換えられる恐れすらある。

 

ルールを守って飛ばしましょうとか、

 

正しく理解しようとか、みんな当たり前のように言うけど、

 

この複雑で全体像の見えないドローン制度を、あなたは勉強できますか。

 

 

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ドローン空撮が趣味の人は多分近いうち、半年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金を

警官の注意もなく問答無用で科されることになる。

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