ビフォアサンライズについて書こう。
私のめちゃくちゃ好きな映画。
なんか、色んな人におすすめはしたんだけど、なかなか見て貰えない映画だなぁ、多分、古いし、古典みたいな感じに思われるのかも。内容もラブロマンスでとっつきにくいししょうがないと思ってる。
ポンポさんとかはみんなよく見てくれて感想聞かせてくれるんだけど、これは初めてだったから、人の意見がとても新鮮でとてもとても嬉しかった。
この映画の好きな所は、とにかくよく喋るところ。
ただ、観光しながら2人で喋って歩いてるだけなのよ、だけどその会話の中で人間性が見えてきたりして、良い所に惹かれて行くその過程みたいな感じが、なんかすごくいいなぁ。って思ってこの映画を推してる。けどもまぁ、見る人はきっと選ぶよね。
喋ってるだけなのに、なんなんだろうね、この魅力、って感じ。
初めの、セリーヌをウィーンに誘い出す言葉、あれがとてつもなく好き。
これは未来から現在へのタイムトラベル、何も失っていない自分を発見、僕は退屈な男だった、そして君は今の夫に満足する。
確かめておいて損は無いかもよ?とか、後で後悔するかもよ?とかをこんな風に表現されると面白い人だな、って思ってしまうし、これを見てからの人生、割と考えてる。
あと、魔法は人と人な間に存在する、とかね。
例え理解できなくても、理解しようとすることが大切、とか。
あとは、最後の最後、2人が歩いた所、話したところ立ち寄ったところがポンポンと写真のように出てくる。なんなんだろうなぁ、あの良さ。ふたりが居なくてもその場所は変わらないというか、なんか、なんて言ったらいいか分からないや。けどとても好きなエンディング。
映画にしろ、なんにせよ、きっと感想ってのには、自分の体験とか環境とかが影響してると思うのさ。
あたしのこの感想には、あたしが幸せだと思う瞬間?みたいなのが反映されてるのかなぁって思ったりしてる。どこに行った何をした、特別なことが楽しいのはもちろんなんだけど、好きな人と会話をする、っていうたかがそれしき、されどそれしき、たわいも無い話をしてる時間がどれだけ愛おしいことか。その人を知れば知るほど好きになる。時間の共有、見たもの聞いた事の共有、幸せだなぁって思ってる。
MBTI診断とかってあんましあてにしてないというか、ふ~ん。くらいで見てるんだけど、提唱者のところで紹介される、内面的な深い話を好む傾向がある、みたいなところはめちゃくちゃそうだなぁと頷けるのであった。
余談だけども、この映画の対角にいるのが、燃えゆ女の肖像、って映画だと思う。まぁ、映画はよのなかたーーーーくさん有るから、あたしが見た中で、の話だけども。この映画、中々喋らない(はず)
言葉数の少なさの分、視線とか、間合いとか、生活音がとても大事にされてて、これはこれですんごい好きな映画。布擦れの音さえ気になるような繊細さと、映像の美しさ。気になった人は是非ご覧あれ。
話を戻して、、終わり方には色々意見があると思うけど、セリーヌに対して、じゃあそんな誓いすんなや!とか、意地っぱらないで初めからそう話せばいいのに!とか言われるのは百も承知だが、やっぱり、ここで終わりにしといた方が、、とか、自分から言ってしまった手前取り消せない、、とな、そういう気持ちも分かるから、もどかしい2人の行く末、ぜひ、ビフォアサンセットでお会いしましょう。