右も左もわからないというのは、

こんな感じを言うのだろうと途方に暮れるスタートだった。

 
 
しかし、今考えると
ぼくのあまりの無知さも
自分の感情などに
強く影響していたのだと確信もしている。
 
 
ある意味、学校はスノビッシュに感じる細かな点はあったが、
話しかけてくれ、打ち解けようとしてくれた人達も多かった。
しかし、やはりイギリスで
何ら特別な事でない言葉のコミュニケーションが
難しいとなるとスムーズに事が運ばないし、
おそらく避けはしないが
様子を見るように
程々の近づき方を
せざる得なかったのかもしれないと思っている。
 
 
例えば、日本でも、
人々は外国人に対して基本的に優しくあるが、
言葉が通じないという気持ちが、
場合によっては気にはしていながら、
見過ごすような事も見かけたりする事もある。
でも、実際見過ごした人は
優しくないかというと、
後髪を引かれるように気にしていて、
接しなかった事を後悔していたりする事もある。
 
 
ある部分で、
イギリスの人達に
日本の人達と
すごく似ている点を
感じる事もたまにあった。
もちろん、
そうでない感覚を
悲しい気持ちで感じたこともあった。
 
 
それでも、
やはり表現のメリハリは
イギリスの方がハッキリはしているとは思うが。。
 
 
しかし、考えてみれば、
ぼくは外国人でストレンジャーなわけで、
それだけで避けられたとしても、
むしろ当然。
だからこそ、
イギリスの日常に慣れ、
イギリスの人達の
コモンセンスの下で
皆が理解をしようとしてくれるように
努めることが大切なのではないかと思う。
 
 
 
 
学校が終わると、
クラスメイトが数人でパブに寄ることもあった。
ぼくは、とにかく英語に慣れないとならないと、
かなり焦っていたからみんなに度々付いていった。
皆は、一緒に付いて来ることに意外に感じていたようだが、
嫌がりもせず、
南米のグァテマラから来ていた男の子は
よく助けてくれたり、
気にしてくれた。
少しずつ、クラスメイトとして近くなり、
存在を無視することはなかった。
 
 
 
人間関係が問題になる事もなかった。
だから、ただただ、
皆んなに遅れないように必死でいることができた。
 
 
1stステージでの実技は、
日本でやっていた事だったから
大きく問題となりはしなかった。
 
 
だが、座学。。
これは、辛かった。
 
 
日本の美容学校で習った皮膚化学や
パーマやティンティング(カラーリング)についての講義は、
話を聞きながらノートをするというよりも、
ぼくの場合はひたすら、
ホワイトボードに走り書きされた英語を
なぐり書きしていくという時間だった。
 
 
 
なぜか。。。
 
 
ある程度、ボードに書いていったら、
拭き消され、また新しく書き続けられてしまう。
消される前に、必死に書き写さなければならなかったからだ。
 
 
ここで恐ろしい思いをする。
 
 
日本の英語の先生とかが
書く黒板の英語は、
読みやすいし、アルファベットもわかりやすい。
 
 
ところが、
ホワイトボードに書かれた英語は、
ぼくには、大文字小文字の区別さえつきづらく、
またピリオドが見当たらない。
 
 
つまり、
どこで文章が区切られているのか、
わからないのである。
 
おたおたしているうちに、
筆記が間に合わず消されてしまった事もあった。
 
 
というわけで、
ぼくの授業中のノートは、
英語のアルファベットが
ずーっと隙間なく連なるものとなるしかなかったのです。
 
 
それを家に帰ってから清書する。
 
 
家に帰ってからが地獄で、
英和辞典と英英辞典で調べながら
分かりやすく整理する。
その前に、
ホストファミリーやジョヴァンナに協力してもらい、
連なった英語を切り離し文章にして、
清書して理解しようと努める。
 
それとは別に
ノートに写真のコラージュなどをして、
ノートを興味深いものに創り上げる工夫をしなければならないのである。
雑誌などから様々なファッション写真を切り離し、コラージュを作るのは楽しいのだが……。
これら一連の作業を外人のぼくが、
普通にこなすには、
かなりの労力と時間が必要で、
これが毎日のように続く。
 
 
清書をしないと
卒業時全部で5枚もらえるはずの
ディプロマの内の1枚が貰えない可能性が出てくる。
 
 
だから、サボれない。
 
毎日AM3:00とか普通で、
下手したらもう寝たら寝坊するなと思って寝ない事もあった。
 
 
 
そんな生活にも、
英語にもまだまだ慣れないまま、
7週間がたち、
お話したような1stステージの最終日に至ったのです。
 
 
努力は報われず、
このステージでしか
勝ち得る可能性がないだろうと考えらる
ベストスチューデントの選考に落ちてしまうのでした。
 
 
まあ、いいか。
 
ベストスチューデントという
アワードを受賞できなくても、
しっかりカットは学んでいこうと、
気を切り換えたのを覚えています。
 
 
笑笑

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美容業との出会い

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