有能な秘書と情報屋 夢ｄｒｒｒ

大好きだと　言えばいい？　愛してると　手を伸ばせばいい
ＬＯＶＥ．　ＩＬＯＶＥＹＯＵ。
その言葉に一体どれだけの価値があるのだろう。
ありふれた言葉だというのに。誰もが口にする言葉だというのに。
なぜ人は。その言葉に　たやすく動かされるのだろう。

「人、ラブ。俺は人間が好きだ！愛してる！　だからこそ人間のほうも　俺を愛するべきだよねぇ
そうだろう？**。」
大きな窓ガラスに映る　爽やかな笑み。容姿端麗と言われる情報屋は　デスクの向こう側に座る少女へと椅子を向ける。
「明日は池袋にでも行ってみようか。あそこは人が多いからね。君の探し物も見つかるかもしれないし」
「あら　貴方にしてはいい考えなんじゃない」
彼の秘書を務める、これまた端麗な理知的な女性―矢霧波江が　少女の髪をなでながら相槌を打って、
「だって面白そうじゃない！　波江さんの留守中に波江さんを訪ねてきた女の子は　話を聞けば　人を探してるんだって？自分のことを知っている人間を？いや、俺も聞いたときはさすがに驚いたよ？でもさぁ…。その子、//**ちゃん。　出てこないんだよなぁ…・あはははは」
折原臨也は高笑いして軽やかに二人の座るソファのうしろから顔を覗き込んだ。
「・・・って寝ちゃったのか。不用心だなぁ。つんつん」
「この子に何かしたら怒るわよ」

まったく　波江さんが　弟以外でこんなに執着を見せるなんてね。　
重度のブラザーコンプレックスを持つ彼女が引き起こした過去の事件に思いをはせながら、生業となっている情報収集に励む。カタカタカタカタ　月明かりがデスクを照らす。　
「ああ、」楽しみだよ　君はどれだけ俺は楽しませてくれるのかな。