今年もこの季節...出遅れた6月 アメリカンチェリーのコンポート
季節のフルーツで作るコンポート。
5〜6月は、私にとってアメリカンチェリーの季節。
毎年の恒例行事のように仕込んでいるのですが、今年はちょっと出遅れてしまって…
6月の初め、そろそろやらなくちゃと動き出した時には、いつもの青果屋さんではもう取り扱い終了。
いくつかお店をまわって、半ばあきらめかけたところで、最後に立ち寄ったお店でツヤツヤのチェリーに出会えました。
思わず「ほっ…」とひと息。
甘さは人それぞれ。
私は40%を基本にしています。
果実の持ち味を邪魔しない、やさしい甘さ。
でも、品種や状態によって少しずつ調整していくのも、手しごとの楽しみです。
さあ、準備に取りかかろうと砂糖を量っていたら——
チェリーを欲張って買いすぎてしまって、
「あれ、ジャム瓶が足りないかも…!?」
急いでガラス屋さんに駆け込み、いつもの瓶を買い足そうとしたら「残り1個です」と…。
これはもう来月の桃コンポート用の瓶を前倒しで使うしかないか、と諦めかけたその時、
別のスタッフさんが「たった今、入荷しましたよ。おいくつにされますか?」と!
た、助かった〜〜!
無事に瓶をゲットし、チェリーとともにダッシュでお家へ。
そこからは、ことこと煮るだけの静かな時間。
部屋いっぱいに甘酸っぱい香りが広がって、ようやく心も落ち着いてきます。
今年も、いい色に仕上がりました。
私はこのコンポートを、スコーンやイングリッシュマフィンに
マスカルポーネと一緒にたっぷりのせて食べるのが定番。
カリッとトーストした食パンにバターを塗って、
チェリーの果実を惜しみなくのせて頬張るのもまた格別。
初夏の果実をぎゅっと閉じ込めたコンポートは、
瓶の中で季節の記憶をそっと保存してくれるような存在。
1年中楽しめる、私の“初夏の定番”。
アメリカンチェリーが手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。
🍒アメリカンチェリーコンポート
[材料](仕上がり約500mL分)
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アメリカンチェリー … 500g
(種を取った状態)
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きび砂糖またはグラニュー糖 … 200g
(=果実の40%)
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キルシュ … 大さじ2
(お好みで、入れなくてもOK)
[作り方]
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チェリーの下準備
さっと洗って水気を拭き、軸を取り、種抜き器で種を除く。
(ない場合はナイフで切れ目を入れて手で取り除く) -
砂糖をまぶして馴染ませる
鍋にチェリーと砂糖を入れてやさしく混ぜ、60分ほどおいて浸透圧で果汁を 出す -
弱火でコトコト煮る
鍋を火にかけ、アクを取りながら弱火で10〜15分ほど煮る。
チェリーがふっくらして、シロップがとろっとしてきたらOK。
仕上げにリキュールを加えてさっと混ぜる。 -
保存する
煮沸消毒した清潔な瓶に熱いうちに詰め、縁を消毒して汁を拭き取って、煮 沸しながらしっかり密閉。
煮沸消毒しない場合は、粗熱が取れたら冷蔵庫で保存し 冷蔵で2〜3週間で 食べ切る -
長期保存したい場合は煮沸消毒を)
[お好みで]
・仕上げにレモン果汁(大さじ1)を混ぜる
・炊くときにバニラビーンズまたはバニラペースト(少量)を加える
[おすすめの食べ方]
・スコーン、イングリッシュマフィン、食パンにたっぷりのせて
・マスカルポーネやギリシャヨーグルトと合わせて
・炭酸水や紅茶にシロップを少し入れてドリンクにしても◎