ご無沙汰しております
3月の確定申告の時期ぐらいから
・個人で事業を始められる方
・会社を設立して事業を始められる方のご相談を受ける機会が急に増えてきました
昔ほど4月事業開始の3月決算というパターンはそれほど皆さんこだわってはいないように思いますが、やはり4月は心機一転という気持ちが出るのも一つの理由ではないでしょうか
そのようなご相談をいただくときに、ほぼセットでご相談いただくのが今回のタイトルであります「創業融資」です
もちろん開業前から資金を蓄えて事業を始められれば良いのですが、事業には開業時の設備資金や当面の運転資金など小さくない金額が必要なケースも少なくありません
私の経験上では必要な資金を全額キャッシュでご準備されている方はそこまで多くないように思います
そうなると「誰かからもらう」または「誰かから借りて」準備しなければなりません
「誰かからもらう」
→これは一瞬、ん?と思いますが怪しいことではなく、例えば親御さんから開業資金を援助してもらう、会社であれば応援していただく方から出資してもらうなどがあります
経験上10人に1人こういうケースがあるかどうかといった感じです
「誰かから借りて」
→相手は親、親戚、友人、知人など沢山いらっしゃいますがダントツ「金融機関」になります
今回はこの借りるケースを「創業融資」と統一してお話ししたいと思います
当事務所に開業のご相談とともに、創業融資のお申し込みがあった場合には
まず日本政策金融公庫のご案内をさせていただきます 詳しくはこちらを参照ください
というのも創業しようとする方、または開業まもない方が銀行から直接融資をうけることはハードルがかなり高いからです(直接借りることをプロパー融資といいます)
私はよく相談される方に説明するのですが
「借りたい側」から立場をかえて「貸す側」に立った場合にはじめて会った知らない人に「貸したものを利息を付けて返してもらう」ことは当然に慎重にならざるを得ないですと。
一番大事なのは「貸す側」と「借りる側」の信用なのです。
どんなに借りたい人が立派な人格者でも、今から創業しようとする方の事業者としての信用(実績、経験、保証人・担保状況など)はどうしても弱くなってしまいます
その点、日本政策金融公庫は創業を考えている方がはじめに相談する金融機関としては最も馴染みがあるのではないでしょうか
日本政策金融公庫には創業向けに新創業融資制度というものがあります
●ご利用いただける方
1.創業の要件
新たに事業を始める方、事業開始後申告を2期終えていない方
2.雇用創出等の要件
次のいずれかの要件に該当することが必要です。
①雇用の創出を伴う事業を始める方
②技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める方
③現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方
(1)現在の企業に継続して6年以上お勤めの方
(2)現在の企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方
④大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、
その職種と密接に関連した業種の事業を始める方
⑤産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援事業を受けて事業を
始める方
⑥地域創業促進支援事業又は潜在的創業者掘り起こし事業の認定創業スクール
による支援を受けて事業を始める方
⑦公庫が参加する地域の創業支援ネットワークから支援を受けて事業を始める方
⑧民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方
⑨前1~8までの要件に該当せず事業を始める方であって、新たに営もうとする事業に
ついて、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると公庫
が認めた方で、1,000万円を限度として本資金を利用する方
⑩既に事業を始めている場合は、事業開始時に前1~9のいずれかに該当した方
3.自己資金要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時に
おいて創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいま
す。)を確認できる方
ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定め
る認定特定創業支援事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満た
すものとします。
●資金の使いみち
事業開始時または事業開始後に必要となる事業資金
●融資限度額
3,000万円(うち運転資金)
●担保・保証人原則不要
※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなって
おります。法人のお客さまがご希望される場合は、代表者(注3)が連帯保証人となること
も可能です。その場合は利率が0.1%低減されます。
●その他一定の事項あり
創業に関してはこの融資制度がもっともポピュラーな制度でしょう
いろいろなホームページで創業融資をうたっている税理士事務所などもすすめているので
情報は一番多いと思います
この説明を見ると、「おっ!3,000万円まで無担保、無保証で申し込みができるのか!」と思ってしまいますが、そこはしっかり見なければなりません
まず限度額は3,000万円(運転資金は1,500万円)は確かですが、そもそも論として
雇用創出等の要件①~⑧までのいずれかの要件を満たさなければなりません
人は雇用せずまずは一人社長で創業する場合などその他②から⑧までのいずれにも
該当しない場合は記載されている限度額は利用できないのです
ただし⑨でしっかり受け皿があります
⑨①から⑧までの要件に該当せず事業を始める方であって、新たに営もうとする事業に
ついて、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると公庫
が認めた方で、1,000万円を限度として本資金を利用する方
要は1,000万円までの融資であれば適正な事業計画を策定し、公庫に認められれば
①から⑧に該当しなくてもチャンスがあるということです
相談に来られる方は、1,000万円以内の融資を希望される方が多いですので
十分対応は可能なのです
かりに①から⑧のいずれかに該当して、1,000万円を超える申し込みが可能になったとしても1,000万円を超える融資は、支店から本店の決済になるため、より精度の高い事業計画なり実績、裏付けが求められるようになり1,000万円までの融資申し込みよりハードルが上がります
だったら現実問題として1,000万円までの申し込みしかだめなの?という話になりますが
大丈夫です、まだあります!!
要件の⑧をよく見てください
⑧民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方
とあります
これは意外に思うかもしれませんが最近は数多くみられるパターンです
例えば設備資金と運転資金を合わせて1,400万円の融資が希望だった場合に
先ほどの話だと1,000万円を超えているため①から⑦(⑧は本事例のため)の要件に
該当するか、たとえ該当してもハードルが上がってしまいます
そこで公庫以外の民間金融機関(代表例は銀行ですね)と公庫がタッグを組んで
1,400万円を例えば半分の700万円ずつ融資対象とすれば話は違ってきます
申し込んだ後も公庫と民間金融期間が情報を共有しながら、その方に最も適している
融資をサポートしてくれます
最近はこのパターンでお世話になることも増えてきてます
今回のテーマでは日本生活金融公庫を活用した創業融資を紹介させていただきましたが、
民間の金融機関を窓口、保証協会を利用した制度融資もあり、融資の入り口は複数準備されていますので創業、資金調達をご検討の場合はご相談ください
制度融資についてはまた次回ご紹介させていただきます!