05.理想の自分との比較 | アドラー心理学でブレークスルーを巻き起こすブログ

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アドラー心理学やコーチングで学んだことの中から印象深かったことを中心に書き綴っていきます。
大学では心理学や哲学、福祉経営学を専攻しました。
読者の皆様もどこまでも広く深い心の探求を模索していきましょう。
そして、人生にブレークスルーを巻き起こしましょう!

 人は、それぞれ異なる人生を歩んでいます。 まったく同じ条件で生きている人など、どこにもいません。

 だから、誰と比較することもできないし、比較すること自体が無意味 なのです。
 「それぞれの人が、それぞれの人生を歩んでいる」 、ただ、それだけのことなのです。

 

 しかし、多くの人が 「他人」 と比較して、劣等感に悩まされます。
 アドラーは、それを不健全なものと、述べています。
 もともと比較できないので、解決方法さえ見つかりません。 
 不幸を味わうために、あえて悩みを増やしているようなものです。

 

 「他人」 と 「自分」 を比較すると、神経をいたずらに消耗 させます。
 他人は無数に存在するため、終わりなき消耗戦から、抜け出せなくなります。
 それが原因で、精神的に疲れ、自分自身の成長や、重要課題への挑戦を、あきらめてしまう人もいます。
 結果的に、成果の乏しい、無気力な人生を送ることになるのではないでしょうか。

 

 だから、 「他人と自分との比較」 をやめる ことです。
 しかし、人間とは、何かと比較しなければ、成長 (成熟) する気になれないものです。
 成長 (成熟) が止まると、やがて人生がつまらなくなります。
 仕事に対しても、情熱や向上心が持てなくなります。

 

 それでは 「今の自分」 を、何と比較すればよいのでしょうか。
 それは 「理想 (目標) の自分」 です。

 アドラーは 「理想 (目標) の自分」 と、 「実際の自分」 との、比較から生まれる劣等感は、健全なもの と述べています。
 この健全な劣等感を、努力によって克服していけば、そこに成長 (成熟) を、実現させることができます。

 

  「理想 (目標) の自分」 は、必ず自分自身で考え抜く ことです。
 もし 「他人の願望」 を、優先させてしまうと、再び 「他人との比較」 の道に、逆戻りしてしまうからです。
 人生のうち、ごく一部のことを除けば、大半はどうでもよいことです。
 どうでもよいことは、周囲に合わせておけば、無用な摩擦も減り、つまらない時間も、節約できるのではないでしょうか。