大掃除をしよう。
古くて汚れた建物を壊して新しく建て替えるのではなく、
綺麗に掃除すれば、
そこには新しく再発見される価値と作られる絆があるのだから。
掃除をしよう!上を向いて歩こう!
1960年代の横浜を舞台にした
ファンタジー要素のないスタジオジブリの映画。
宮崎駿氏の息子として有名な
宮崎吾朗監督作品『コクリコ坂から』。
音楽が久石譲さんじゃないし、
前回監督作品の『ゲド戦記』が、
私としてはあまりにも残念だったため、
ハードルが最低ランクだったこともあって、
背面とびでもベリーロールでも軽々飛び越えられる…
そんな感覚で見に行ったものですから、
想像していたよりも悪くないと思いました。
この数年間でゴロー監督が腕を上げたのか?
はたまたファンタジーではなく青春ドラマに適性があるのか?
そのあたりはまだ不明です。
『3丁目の夕日』『クレヨンしんちゃん(大人帝国の逆襲)』と同じような
日本がガムシャラに前を向いて突き進んでいた1960年代という世界観を、
スタジオジブリの技術でアニメーション化。
軽快なジャズピアノの曲や当時の歌謡曲を背景にして
映像作品として眺めていると、
私の生まれる前のその時代に思いを馳せることができました。
当時の時代を生きていた人であれば
懐かしく感じること請け合いです。
ジブリといえばプロの専門の声優ではなく、
テレビなどでお馴染みの有名な俳優を起用する話題づくりに
アニメファンからいつも批判が集中します。
かくいう私も主役級で違和感のあるキャスティングがあると
さすがにドン引きしちゃいます。
脇役のキャラの吹き替えには
当然ながら違和感バリバリの吹き替えが多数存在するものの、
今回のメインキャストである長澤まさみ氏・岡田潤一氏の吹き替えには違和感もなく、
普通のアニメ声優が演じているような感じにも聞こえました。
どうやら2人には声優適正があるのでしょう。
アニメ声優アレルギーのある駿氏の呪縛がなければ、
脇役くらいは日本テレビのアナウンサとか使わずに
普通に専門のアニメ声優使えばそういう違和感もなくて良かったのにね。
ストーリーに関しては特に見るべきところはありません。
1960年代の高校生たちの
爽やかな青春と慎ましい淡い恋物語。
以下ネタバレあり
主人公の海ちゃん(ニックネーム・メル)は、
祖母の経営するコクリコ坂の上の下宿で暮らす母子家庭の女の子。
朝鮮戦争のせいで船乗りの父がのる船が沈没したけど、
父親を思って毎朝海にむかって旗を揚げる健気な少女です。
気になる先輩が尽力する
文化部棟(通称・カルチェラタン)の建て替え反対運動に
アイデアをだしたことで急接近。
海ちゃんの想いはもう止まらない…。
一方の俊くんは、
新聞部でカルチェラタン存続運動に青春をささげる少年。
急接近した海ちゃんが好きになり始めたら
海の父親と自分の実の父親が同じ!?
戸籍を調べたら異母兄妹確定。
カルチェラタン存続と父親の真実。
2つを求める2人の青春ストーリー。
早い話が、当時のリア充たちによるスイーツ(笑)な話。
午後1時半くらいに放送している昼ドラっぽい。
一つも見たことないから私の想像だけど、
韓流ドラマってこんな感じの話ばっかりなんじゃないの?
ネタバレ終わり
|
コクリコ坂から サウンドトラック
武部聡志 徳間ジャパンコミュニケーションズ 2011-07-13 by G-Tools |
前情報もなく『ゲド戦記』のような惨状を想定して見に行けば、
案外悪くないと思えた『コクリコ坂から』。
ストーリーは古臭いコテコテの少女マンガで見所皆無ですが、
軽快なピアノジャズと活気ある1960年代日本を見て
「上を向いて歩こう」と
気合を入れなおすための映像作品としては良い。
ハムエッグ…コロッケ…アジフライなど、
劇中ででてきた食事が食べたくなり、
私ももっと掃除しなくちゃ!
と思わせてもらえました。

