阿修羅のごとく(2003) | waldeinsamkeitの木をみて森をみず。

waldeinsamkeitの木をみて森をみず。

L’arbre cache souvent la forêt.
本と映画の備忘録。ときどき、禅問答(笑)

アメンバー限定記事は公式ジャンルと全く関係ない超つまんないぼやき内容なので、公開していないだけですσ^_^;ホントにホントにお気になさらずにσ^_^;



阿修羅のごとく(2003)

 昭和54年の冬。
竹沢家の三女・滝子が突然3人の姉妹全員を呼び集めた。
滝子は探偵の証拠写真を示し、70歳になる父・恒太郎に
愛人と子供がいると伝える。
4人は母には知らせないようにと約束する。
だが、彼女たちも互いに人には言えない問題を抱えていた。
華道で生計を立てる未亡人の長女・綱子は、
妻子ある男性と付き合っている。
次女・巻子は夫の浮気を疑い始めていた。
潔癖症の滝子は、父の調査を頼んだ
内気な青年との恋が足踏み状態。
四女・咲子は売れないボクサーと同棲中。
母・ふじだけが、何も知らずに平穏な日々を過ごしているようだった…。

TVドラマ版未観。
印象的なテーマ音楽が話題になったと
聞いている。
映画でも終始、静かな戦争をイメージさせるBGMに
品の良ささえ感じた。


70代の寡黙で温厚な父親。
火曜と木曜に会社を早退して女の元に通っている。
10歳前後の男の子が「パパ」と呼んいるシーンに、
姉妹ならずも息を呑み。
昭和54年当時でなかろうと
自分の父親の「男」の部分を見せられるのはキツい。
この4姉妹、自分のことは高ーい棚に上げて、夫のこと、恋人のこと
4者4様腹に一物を抱えているが、じわじわと露呈する。
また、4姉妹とはタチが悪い。姉妹内のマウンティングに価値観も全然違えば
ドロドロもしてくる。




阿修羅
様々な表情をもつ
少年のようにしなやかで華奢な肢体
全身の血がたぎるように赤い。
いざというときは
容赦なく闘いを挑む
これが女の姿・・・
ちょっと納得



「女はね、男の浮気を泥棒と考えてる」
泥棒か。
自分のテリトリーを侵すもの。
浮気した男(も悪いのに)よりも
気持ちをさらった女に対して
向けられる言葉。
結婚は生活とガチガチに結びついてる。
安定していたとすると
泥棒になるのかもしれない。

ある日の朝刊に、
“三姉妹の40代の主婦”による
「老いた父に愛人が発覚し共白髪を信じる母が不憫。
私の夫も惑いの40代だが波風を立てないのが女の幸せなのか」
との投書が載る。

気持ちに鍵はつけられない。
せめてわからないように
頑張って隠しておいてくれるのが愛情
悲しかな
女は鼻が効く。
罪悪感か油断なのか違和感がダダ漏れる。

少し、鈍い方が幸せだ。
付き合いが長いと愛情が醒めてくる。
それって
自分がなるべく傷つかないよう
鈍くなるようできているのだろうか。

昭和の四姉妹を描きつつ
平成も似たようなもの。
男の浮気に惑う。
昭和の世より少しばかり、
生活力を手にした平成の今でも
スピード感が違うだけ。惑う。
平成が終わっても、変わらないだろうな。

一緒にいる理由がいる。
一緒にいるために理由がいる。

ホントは
一緒にいる理由なんてないのに。

だから
帰っておいでと
言えるのだろう。

★★★☆☆