毛皮のヴィーナス(2014) | waldeinsamkeitの木をみて森をみず。

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L’arbre cache souvent la forêt.
本と映画の備忘録。ときどき、禅問答(笑)

アメンバー限定記事は公式ジャンルと全く関係ない超つまんないぼやき内容なので、公開していないだけですσ^_^;ホントにホントにお気になさらずにσ^_^;

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毛皮のヴィーナス(2014)



マゾッホの小説
「毛皮を着たヴィーナス」に
インスパイアされた
戯曲を実写化したサスペンス。
監督はロマン・ポランスキー。
主演は監督の妻でもある
エマニュエル・セニエと
マチュー・アマルリック。


高慢で自信に満ちあふれている演出家
トマ(マチュー・アマルリック)は、
あるオーディションで無名の女優
ワンダ(エマニュエル・セニエ)と
出会う。
品位を全く感じさせない彼女の言動や
容姿に辟易するトマだったが、
その印象とは裏腹に
役を深く理解した上に
セリフも全て
頭にたたき込んでいることに感嘆。
ワンダを低く見ていたものの、
オーディションを続けるうちに
彼女の魅力に溺れていくトマ。
やがて、その関係は逆転。
トマはワンダに支配されていくことに、
これまで感じたことのない
異様な陶酔を覚えてしまう。


「たとえ説明はついても
人は予測不能です。
予期せぬ一瞬が訪れ
生き方を変えてしまう」


世の女神像は全裸で降臨する。
トマの前に現れた女神は、
俗っぽい毛皮をまとった
得体の知れない女。
トマの性癖をゆっくり
一枚一枚剥がしていく。

倒錯の交錯、逆転する関係性。


見ちゃいけないものを
指の隙間からこっそり覗くような。
エマニュエル・セニエの
肉感的な骨太な魅力に圧倒され
マチュー・アマルリックの
陶酔ぶりに若干寒いものを感じる。

登場人物は二人。
物語と人物のアイデンティティーが
入れ替わり、最後にはドロドロ。


ロマン・ポランスキー節炸裂の
フェチ感が多少の胸焼けを残す。

良くできたテーマパークに迷い込み、
我を忘れる変な魅力がある。

でも、今回は引きずらない
スッキリした幕切れだった。

ファニーな面白さ。
★★★★☆