2ヶ月振りに実母の病院に付き添った。

普段、家の中では壁を伝って歩く実母が病院では一切歩かないので車椅子移動。その為に私が呼ばれる。

車椅子を押すことは別に構わないのだけれど、トイレ介助と当たり前に実母の荷物等も持ちながらの車椅子介助なので難しい。

ベビーカーなら後ろ側にも収納はあるし、S字フック等で荷物を掛けることが出来るけれど、大きな車輪のある車椅子はそれが難しい。しかも外来用に病院が貸し出している車椅子なので、カスタマイズ出来ないし、気の利いた仕様にはなっていないので重いし車椅子捌きはなかなか難しい。


私は車椅子を押し易くする為にリュックサックを背負って、両腕をフリーにしているのだけれど、実母は財布以外にいつ使うのん?って荷物を大量に手提げに入れて持ってきて、自分では持たずに私に丸投げ。またツキもしない杖も当たり前のように丸投げするので、両腕に杖とくそ重い手提げを持っての車椅子介助になる。


これがどれだけ大変かを実母は全く理解していないので、少しでも車椅子の介助がに不手際があるとムッとしてアレコレダメだしする。


車椅子用のトイレに入る時も、勿論扉は開けてくれないし電気も付けない。車椅子を支え、荷物を持ちながら扉を引いて、足で閉まらないように支え、やっとの思いで車椅子の母をトイレの個室に押し込める。


体重が80kgある実母は車椅子で運ぶだけでも本当に重い。


トイレに入ったら


アルコール消毒はどこ?

流すボタンはどこなの?


と何度も入ったことのあるトイレでも初めてのように大騒ぎ。そこにあるよ、こっちにあるよと声掛けをしなくてはならない。


けどそれはまだいい、我慢出来る。

しかし狭いトイレの個室でじっと用を足すのを待たないとあかんのが本当にキツい。


実母自身もキツいと思う。だから私だけがキツいとは言わないけれど、何故自宅では1人で出来るトイレが出来ないのかが分からない。


毎度、娘の私にだけトイレ介助させるのも分からない。


アンタ鞄ちゃんと持ってるっ!

チャックは閉めてるのっ!

診察券はっ!

大事なものなのよっ!!

杖は?杖はどこなのっ!あるのっ!


なんでこうも語気を強く言えるのか分からないのだけれど、勝手に押し付けて私に持たせた荷物を何度も何度も心配して確認してくるのもしんどい。実母は車椅子に座っているだけなのだから、荷物を抱えて座ってくれれば良いのにそれはしない。使いもしない杖を持たせておいて、私が置き忘れてないかを確認してくることも腹立たしい。


実母が時間を聞いてきた。

付き添いをする時は実母を傷付けてはいけないと腕時計はしていない。携帯電話はリュックの中。病院行って内の時計が見つからず、仕方なくリュックを下ろして携帯電話で時間を確認した。


13時30分やで


え?3時?そんな時間なのっ!!


いや、だから13時半、1時半やで


あははは、3時とかいうからビックリしたじゃないのよ。1時ね、老眼?ちゃんとしてちょうだいよ。あははは、あははは。


・・・


けどね、実母の手には携帯電話が握られてるんですよ。それで確かめられるのに、13時と3時を聞き間違ったのは実母なのに、私が間違ったと嬉しそうにずっと笑ってるんです。


こんなんですからね、少しでも病院内で車椅子を押すことに不手際があると


ちょっと、ちゃんとして頂戴。

こっちは身体障がい者なのよっ!


となり私の失敗を今か今かと待ち望んでいる。


そんな所にそんな大きなシミあったの?

私はシミもシワもないのよね〜

あら?太った?私は食欲なくて痩せてねぇ〜

そんな暗い服しかないわけ?


と何か言いたいようで、自覚あるのかないのか色んなことを指摘してくる。


不便なところから来て貰って申し訳ないわね〜ウチは便利でしょ?駅にも近いし、こんなに病院はあるし、本当に良いところに住んでいるから。


と何故か我が家をディスる。


いやいや、我が家は阪急電車で梅田まで20分プラス徒歩10分。実母の住むココはJRで1時間プラス車で20分でっせ?何を根拠にディスられているのか分からないけれど、何故か毎回『遠い不便な田舎から都会に来て貰って申し訳ないわね』というマウントを取られる。


事実とは異なるので普通に聞き流すのだけれど、付き添いにわざわざ来て貰って申し訳ないと言いながら、かなりの金額を付き添い代としてくれるのだけれど、何故にこんなにディスってくるのかが分からない。もしかしてお金を貰っているから?


カスハラちゃう?コレ。


いや身内やから実際は違うけれど、育ててやってたのだから、金を払ってやってるのだから、親なんだから、と対等でない立場だからと相手を見下したり、馬鹿にするのってどうよ?


何度もお金は要らないと言っているがくれるので、交通費以外は使わずにしまってある。


私の心が耐えられなくなったら、このお金でプロに委託しよう。どんなに実母が嫌がっても。