プロゴルフの試合は見に行ってはいけない | 音楽バカ一代目

音楽バカ一代目

音楽(主に洋楽、ジャンルはさまざま、というより雑多)や映画、エンターテインメントについて書いてますが、スポーツについても時々書かせてください。

昨日の記事の続きを書こうとしていたところ、

ちょうどいい記事があったのであわせて紹介します。

谷口 ファンに激怒! 異常な遼フィーバーでツアー大混乱

5月31日 夕刊フジ

 過熱する遼フィーバーが、ゴルフ界に思わぬ波風を立てている。国内男子ツアー「ダイヤモンドカップ」の最終ラウンドが30日、埼玉・狭山GCで行われ、 石川遼(18)=パナソニック=が通算2アンダーの32位に後退したほか、有力選手が相次いで失速。首位スタートの金庚泰(23)=韓国=が通算16アン ダーでツアー初優勝を果たし、賞金2400万円を獲得した。

 そんな中、賞金ランク1位の谷口徹(42)は怒りに震えながら、遼目当ての一部ファンのマナー違反にかみついた。

 最終日の8番ティーグラウンド。同組でオナーの手嶋多一(41)がアドレスに入ろうとした瞬間、数人のギャラリーがフェアウエーへ侵入。谷口の前組で回 る石川のプレーを見るため、隣の9番ホールを目指して暴走したのだ。

 気をそがれた谷口はグリーン左横の池へ落とし、痛恨のボギー。追撃態勢に入っていただけに、動揺を隠せなかった。結局この日1オーバーとスコアを落と し、通算4アンダーで12位から21位に後退。ホールアウト後は「遼クン(を見るため)のトーナメントを作ればいいんじゃない」とつぶやいた。

 伏線があった。第2ラウンド(28日)では石川の前組を回ったところ、石川に密着するテレビ局のカメラクルーが“暴走”。谷口らがいたグリーン横でパッ ティングの合間に「ガシャ!!」と音を立てて機材を動かした。これには、藤田寛之(40)と選手会長の深堀圭一郎(41)も激怒。谷口と3人で日本ゴルフ ツアー機構(JGTO)などへ異例の抗議行動に出た。

 「本当にガッカリした。つぶされたとしか思っていない」と谷口は悔しさをにじませる。マナー違反の一部ギャラリーに対し、「『ファンあって』というが、 ルールを守れないなら出ていってほしい。次に同じようなことがあれば、おれがお金(入場料)を払ってでも帰ってもらいたい」と訴え、「このままでは、遼ク ンの前後の組は30分ずつ時間を空けてプレーするしかない」と問題の大きさを強調した。

 谷口は「遼クンは悪くない。問題は、遼クンばかり追うメディアと、悪質な一部のファン」と話す。罪はないとはいえ、石川も、このままでは居心地が悪いは ず。居場所を失い、米ツアーへの本格参戦が早まる可能性もある?(伊吹政高)




このようなことが起こる最大の原因がどういうものか,

簡単にいえば、運営側のJGTOという組織が

ギャラリーのことは一切考えていない、ということです。

というか、上記の記事では選手のことも考えていないようなので

腐っていると思って間違いありません。


そして、ギャラリーになる人種はどんなに適当に扱っても

高い金を出して見に来るバカばかりだと知った上で、

ギャラリー・ホスピタルなどという

ただ、ブロイラーに餌をぶちまけるような

飲食コーナーだけを設置してあとは知らんふりする会場施設にしているのです。


例えば今回のトーナメントでいうと、

狭山ゴルフクラブへ行くためには、西武池袋線の入間市駅からと

ギャラリー駐車場からの2通りのシャトル・バスがセットされていました。

入間市駅からのバスはゴルフ場正面の駐車場から乗り降りし、

クラブハウス右側のAゲートから入退場できるようになっていました。

しかし、問題は自動車で来場したギャラリーのほうです。


ゴルフ場から車で5分ほどの工場跡地の駐車場を借りて

ギャラリー駐車場としていました。

そこから5分ほどシャトルバスに乗って、

Bゲートから入場するために降ろされた場所が

このBゲートまでの距離が800mかそれ以上もあるような場所だったのです。


「このあとコースでも歩くのに、何でここでも歩かされなきゃならないのよ?」

と誰も思わないのでしょうか?

おまけに入場するBゲートは3番グリーンの裏手にあったので、

スタートホールの1Hまたは10Hのティグラウンドまで、さらにせっせと歩く必要がありました。

この一連の客の動かし方ですけど、主な客層の中高年には大きな負担です。

こんなふざけたやり方をされてもなお、また来ようと思う人間がいるから

JGTOは頭に乗るのです。

「ファンあっての」とかいううたい文句。あれは嘘です。

せいぜいスポンサーのほうにだけ顔が向いているのです。


という疑問を感じ始めると、よくよく考えたら

ギャラリーという集団は、終始コースのファアウェイから外れた

足元の悪いところだけを歩かされ、ショットのたびに

「止まって下さ~い!」と【達磨さんが転んだ】みたいなことを

ずっと指図され続けるわけです。

その間、選手はフェアウェイの真ん中の歩きやすいところを歩きます。


考えてみると、これほど客にたいしてサービスが悪いスポーツは

他にはありません。

野球にはスタンドやドームがあります。客は席に座り

売り子が食べ物を売りに向こうから声をかけてきます。

サッカーだって、サポーターに対してグランドよりも足元が悪く

なおかつ見難い場所から試合を見せることはありません。


しかしゴルフは違います。

今回のトーナメントも片山プロが話していたように

「欧米にもないくらいフェアで素晴らしいセッティング」のコース

だったかもしれません。しかしそれはやるほうの感想だけで、

見るほうの感想はまったく逆のはずです。


グリーンまわりに張り巡らされた縄は、

このコースのほとんどのグリーンが砲台グリーンなのに、

その砲台の下のほうに縄を張っていたので、

選手のパッティングをちゃんと見られるホールはあまりありませんでした。


つまり、やるほうに目が向いているだけで

それを見るほうへの配慮はゼロなのです。


なんでわざわざ金を払って見に来たのに

バスを途中で降ろされてゴルフ場まで1キロ近くも歩かされ、

雨でびしょびしょの雑草が生い茂るラフを靴下がびしょびしょになりながら

歩き続け、ショットのたびに「テメエラ止まれ!」と指図され続けてまでして

見なければならないのか?


こんな客を馬鹿にしたスポーツは他にはありません。

しかし恐らくJGTOは全く気がついてもいないでしょう。

いやもしかすると確信犯的行為かもしれません。

何故か?

要するにギャラリーはどんな雑に扱っても金を払って見に来るもんだ

と端からタカをくくりなめきっているからです。

それに気付かずのこのこ見に行く人間が絶えないことが

こういう対応を増長させているのです。


そしてテレビ局やJGTOなどの「関係者」は

自分たちは一銭も使わず

パスで出入り自由な身であることを当然のこととして、

自分たちのために金を払って

尚且つズイブンな扱われかたをされているのに

何も文句を言わない下々の者との厳然たる差別を

心地よい優越感とともに楽しんでいるのです。

ゴルフというスポーツを見る最も正しい方法は

テレビ観戦です。

そしてギャラリーは関係者やその家族にコースを歩かせれば良いのです。

これで失礼なギャラリーはゼロ、テレビクルーもゆったり中継できるでしょう。

だいたいが1万人も集まらないようなトーナメントなんですから、

チケットの売り上げで運営が潤うわけでもないのではありませんか?



考えてみれば、同じような構造にあるのが競馬などのギャンブルです。

入場券を払って見に行き、投票券を買ってスッて、

というパターンのどこに観客を満足させることがあるでしょうか?

馬券は外したけど、白熱したいいレースが見られたといって

「○○ありがとう!」(○○には馬や騎手の名前が入る)って、

よく考えたら、こんなの馬鹿がやることです。

その間、貴賓席で馬主や農水省の関係者やらが

下々の者が喜んで金をドブに捨てていく様を

やはり高見の見物というわけです。

中山でも東京でもいいので、ゴール板付近の立ち見エリアから上を見ましょう。

皆さんはあそこにいる人たちのためにセッセと自分の金を運んでいる

都合のいい献金マシーンに過ぎないのです。

少なくとも、私が貴賓席にいたらそう思うでしょう。


普段はあまりそういうことを考えないかもしれません。

しかし、皆さんはどちら側の人間で、本当は何をしているのか、

と考えてみることが、時には必要かもしれません。

JGTOの話に戻すと、要するに携帯を鳴らしたり傍若無人に振舞うギャラリーとは、

先述のような運営に何も感じないような人間だからこそ

そういうことが平気で出来るんでしょうし、

そもそもJGTOがそういう人間を呼び込んでいるのですからどうしようもありません。

さらに選手サイドからも文句が出るようでは、

いやはや上の人間は能力が足りない者ばかりなんでしょう。


詳しい経緯は知りませんが、JGTOが日本ツアーを運営するようになったのは

1998年あたりからということなのですけど、

それ以前はどこが運営していたのかわかりません。

なぜアメリカのようにPGAではないのかも知りませんが、

JGTOにはかなり問題があると見ます。