【卒業試験雑感⑷】卒論について | 慶應通信で実学を学ぶ

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【第78期】2024年4月に文学部1類に入学しました。学びに終わりはありません。

これから卒論に向かう方から、文字数だとか参考文献の数はどれくらい必要なのかと聞かれることがあります。

私も卒論指導登録を行うときに一番不安だったのがこの点だったような気がします。

今回は文字数について書きます。

4千字のレポートでさえやっとこさだったのに、4万字という1つの提出基準を満たすことが可能なのかとても不安でした。

でも、安心してください。

4万字の卒論は4千字のレポート10本分に過ぎません。

既に100単位程度取得された方は20科目以上のレポートを書き連ねてきた実績があります。知らず知らずに備わったその執筆力が卒論を書き上げる力となるはずです。

レポートを書き上げるのに参考文献として新書を手にしたと思われますが、新書の一冊あたりの平均文字数をご存知でしょうか?

1ページ600字で200ページだとすれば12万字です。ですから4万字という分量は新書の三分の一程度のボリュームだと思えばイメージが掴めるのではないでしょうか。

私の論文は10万8千字です。
章立てが増えるにつれて文字数が増えていきました。最終的には枝葉を省いて5万字程度にしたいと先生に伝えたところ、最初に書く論文は研究したことを全部書いてみるのも良いと言われ、字数を気にせずに書くことにしました。

結局、序章と終章の間に6つの章を挟む構成になりました。はっきり言って多すぎですね(笑)

重要なのは、序論で提起した主題から外れることなく結論が導かれていることだと思います。

したがって論文はどこから書いてもいいと思います。序論から書くもよし結論から書くもよし、章立てができれば書きやすいところから書いていけばいいと思います。

家に例えれば、書き手は設計者兼大工です。書くテーマに見合う間取りと外観をしっかりイメージしましょう。章立ては設計図になります。導入部の序章で何を書くのか明確に提示しましょう。基礎に当たる序章がぼんやりしていると屋根を支える柱が立てられません。

それから全体の文体を整えることは、外観のイメージにつながります。様々な文献からの引用によって表現の乱れがないようにしないといけません。

あと、表札(論文のタイトル)になんと書くかも大切です。論文は他者への意見の表明ですから、何について書いたのかがわかる具体性と、読んでみたいなぁと思わせる表現が必要です。
私は全体像が見えるようにサブタイトルを加えました。
「○と△の連関」としていたものを悩み抜いた挙句「○と△のジレンマ」と変更し、事務局に変更届を出しました。この変更によって筆者の心境がタイトルからイメージできるようにしました。

さて、論文を書く過程で章立ても修正が生じます。新たな視点を加えたり、あるいは無駄と思われる節を省いたりと。

全体の構成を見直さなければならなくなったときは、設計図が十分に練られていなかったことになります。しかしそれは自分の思考が深まった結果なので前向きにとらえるべきだと思います。

長々と書いてしまいましたが、慶應通信の集大成は論文の提出にあります。毎回書く4千字のレポートは論文を書くための準備となります。
どの土地にどんな家を建てるのかを発見するための116単位をしっかり積み上げることが大切です。

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(慶應公式サイトより)




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