まだ母がなんとかお留守番ができた頃。
父が出かける日はさすがに心配で、途中から母の様子を見に行く。
同じ部屋にいても私の声がしなければ私の存在を忘れてしまう。
手元しか見ていない母は、部屋のあちこちを触り(多分、本人は片付けているつもり)静かに歩き回る。
こうやってモノがどこかにいっちゃうのね
怒ってもしかたないんだけどね、、、
こんなことして過ごしているんだー
(家政婦はミタ状態の私)
そのうちワーワー言って、
父のスリッパを玄関ドアに投げつけた
とんでもない勢いで
(150Km/h は超えていたかも)
ほんとに驚いた。
いきなりだった。
これか! 父が言っていたのは。
聞いてはいたけど、想像できずにいた。
父が嫌いだ、という思いを爆発させている。
とにかく父の使うものが憎い。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。
父への憎悪を爆発させる母
別の日、母が1人の時のこと。
父のサンダルをハサミで
ズタズタに切り刻んであった
このサンダルがなければ女のところには行けないだろう、と考えたのだと思う。
さすがにこれには殺気を感じた。
ゾッとする。
父は殺されないだろうかと
日々心配になってくる
サンダルがズタズタに切られていたのは2回。
スリッパが投げつけられたのは何度も。
父には
ハサミやカッター、包丁などは見えないところに隠してね
とお願いした。