義母の診察券はブランド病院のものばかり。

名だたる病院総なめな感じです。

加齢黄斑変性症で、線維筋痛症で、どちらも治療法がほぼない病気で

どこに行ってもよくならないから藁をもすがる思いだったのでしょう。

本当に可哀想です。

 

目に関しては眼科で有名な病院に何年も長いこと通っていました。

電車で1時間もかかるところです。

一緒に行ってあげたこともあるのですが、待ち時間が長い!

義母の病気に打つ手立てはなくて、出される薬ももう変えようがない状態。

つまりいつ行っても同じ薬しか出ないのです。

だから診察時間は短い もやもや

目が悪いので遠出はそれなりに危険が伴うのです。

いつも私がついていってあげられるわけではないのです。

義母に話し、病院を変えてもらいました。

 

 

今度の病院は家の前のバス停から行ける大学病院でした。

暫くはとてもいい先生だったようです。

途中から人事異動で担当医師が変更。

あまり良い先生ではないと愚痴っていました。

 

 

その医師になって何度目だかの診察日。

障碍者1級の資格を得るための書類を提出する日でした。

 

    目がよく見えない人に何種類もの公的書類を準備させるって

    どういうことなのか、本当におかしいと思います。

 

頑張り屋さんの義母は私に頼ることなく5種類くらいだったと思います、

きちんと準備をして大事そうに袋に入れて持っていきました。

 

  前回の診察時にその医師から

 

    次回これ(書類)をもってくれば1級の手続きをします

 

                      と、言われたそうです。

 

前回の診察直後にも義母が言っていたことなので義母に間違いはありません。

 

 

暗い眼科の診察室には私も同行しました。

義母は暗いとなおさらよく見えないのです。

私は初めて見る医師です。

義母と医師とのやり取りを黙って聞いていました。

 

   医師はちょっと義母の眼を診察して

 

         障碍者1級なんて出せませんよ笑い

 

                    と、軽く言い放ったのです。

 

   私は驚きました びっくり

 

義母も予測しなかった事態に驚きと怒りでいっぱいに炎

 

目が不自由なのに何日もかかって書類を集め、拡大器を使って一生懸命記入して

やっと準備した提出書類なのに拒絶されたのです。

 

                             話が違う!   と怒り狂う義母ピリピリピリピリ

 

       それは当然、と私は思うものの、どうしたものか。

       義母に対しての医師の態度は感情も何もなかった。

       奴隷か何かを扱うように、この人外に出して右差しと。

       次の患者さんがいるから、と。

 

長引きそうだったのでこの場はとりあえず引き上げるのがよさそうだと判断。

義母をなだめすかしてとりあえず診察室を出る。

 

義母は怒り狂っているし私もあの態度には頭にきた。

医師とは思えない。

教授だといって威張り腐っているのか。

その医師の横に座っている学生医師達はこんな実習をしているのか。

”教授には絶対服従” 感が出ていた。

 

 

義母は眼科の受付のところに行き、先程の事の顛末を説明。

受付嬢はあまりに恐ろしい義母に対し、看護師とお話しくださいタラーと。

その時白杖に力を込めながら既に大声で怒りをぶつけており、待合の人たちも

なんだなんだという雰囲気になっていた。

ただ正しいことを小さなお婆さんが主張していただけなのです。

受付のところには眼科のスタッフが数人来ていた。

 

   奥から出てきた女性看護師が発したひと言に更に私は仰天した。

 

          ひと言め、いきなり警備員さんに

 

          警察呼んでください!気づき

             はぁ? 何を言っていますか!(私)

 

          肩に手を触れましたね、暴力です!気づき

          警察です!気づき

 

   ここの眼科は狂っていると思った。

   目の良く見えない義母が自分の立ち位置を正すために

   目の悪い人がよく人の肩に手をのせて頼る行動をしただけなのです。

   眼科の看護師が視覚障碍者の行動を理解できず暴力だとのたまう。

   目の前の義母は暴力なんてふるっていない。

 

その後何をどうしたかあまり覚えていませんがそこで私が入って事が収まりました。

 

再度その医師に診察室で会い、前回の診察の時の約束通り障碍者1級の手続きを進めてもらうことで話がまとまった。

 

 

再度診察室へ。

 

   そして医師の放った言葉。

    

   あなたはただの付き添いかと思っていたけどご家族だったんですね。

 

    こいつは何なんだ!ドンッ

    家族だと態度が豹変するのか!ドンッ

    二度とこんなところにお母さんは通わせないドンッ

                    と決めたのでした。

 

  そして二度目の診察の医師の振る舞いといったら呆れるばかりで、

    

     続いて言うには

         じゃあ1級の申請をしましょう。

 

         今日初めて会う人のような言い方。

         先程の無礼に対しての詫びもない。

 

        面倒だからこれで早く事を片付けたい

 

         そうとしか思えない態度。

 

      こちらもあなたとはこれ以上関わりたくない!

         口もききたくない酷い医師だった。ドクロ

 

 

   もし義母が1人で来ていたらどんなことになっていただろうか。

 

       医師という権力に義母は踏みつぶされ、

              看護師に警察を呼ばれ、

                  家族が呼び出され、、、

 

       すっかり悪者扱いされることになったのだろう。

 

       ついていてあげてよかった、心からそう思った。

 

 

  その後、同じ大学病院に過去にお勤めでその当時評判の良かった医師が

     家から歩いて行けるところに開業していることがわかり

             病院を変更しました。