人間ドックの腹部エコーで「主膵管拡張」と「膵膿疱性腫瘤」の所見を得て、2週間後に造影剤CT、その1カ月後に造影剤MRIを受診。
CT、MRIともに、「何か気になる影」があり、2018年7月10日（火）に超音波内視鏡（EUS）を受診することになった。
今回は、人間ドックで行った胃部内視鏡と違って太い管を入れるため、身体の苦痛が比較的大きい。そのため、薬によって口の奥を麻痺させ、なおかつ麻酔で眠っている間に検査をするということだった。
当然、検査後は車の運転はできないから、検査後の診察のころに、姉に迎えに来たもらうことにした。
口の奥を麻痺させる薬は、ジェル状のものを舌の奥のほうに含むこと約5分？ 他のブログに「少しだけ飲み込んだ方がいい」との投稿があったので、それに従った。
麻酔の前に血管を広くするための電解質液を点滴し、いよいよ検査というときにマウスピースをくわえたあたりから点滴を麻酔に切り替える。
眼を閉じていたので、「眼は開けていてくださいねー」と検査技師。麻酔が効いているのを、眼が開いているかどうかで判断するらしい。途中で1回は眼が覚めるらしい。
最初の「眼は開けていてくださいねー」から10秒以内に意識がない。途中、検査中になにやらがちゃがちゃとやっている場面が断片的にまぶたに映ったが、あとは検査後の処置室のベッドの上で意識を回復した。検査中のがちゃがちゃ以外は、まったく記憶にない。
写真は、検査後2時間の休憩中。ここでは残りの電解質液を点滴。同時に、血圧測定と酸素血中濃度測定、酸素吸入。
検査結果。
「やはり、膵臓に嚢胞が認められました。しかし、これは悪いもの（癌）ではありません。今後は、経過を見ながら3カ月ごとの造影剤CTの検査になります」と担当医師。
写真は、担当医師のモニタ。赤丸のところが膵嚢胞、らしい。
「経過観察で、嚢胞は小さくなるのでしょうか」という私の問いに対して、「小さくなることもあります」と医師。
「嚢胞を取り除くといった積極的治療は必要ないのか」
「嚢胞のタイプと大きさ（1.5cmだったかな？）では、積極的治療の適用にはなりません」
とりあえず、最悪の事態、つまり膵臓癌は回避された。また、癌でなくても膵臓の一部を切除するという事態も回避された。
とりあえずはよしとしよう。健康保険のかかった状態で3カ月ごとに検査してくれるのだから、ある意味安心を得たといった心境である。
ネットを関連キーワードで検索したところ、Webサイト、ブログともに、最悪の結果ばかりで、正直心穏やかではなかった。もし、だれかがこのブログを見ることがあったら、ネットで検索した結果がすべてではなく、あまり振り回されて落ち込まないようにしてくださいと、声を大にして言いたい。ネットの情報と臨床とは、また違いますと。
もちろん、今後検査ごとに病態が悪化するかもしれないが、ネット情報に必要以上に振り回されると、QOLを著しく悪化させる。情報を収集するのは大切なことだが、ネットとは最悪の情報しかヒットしない傾向があると思って、参考程度にしていただきたい。
人間ドックでは、膵臓の異常所見のほかに、「脂質異常症」の所見を得た。
中性脂肪＝1,132（正常値＝30～150）、γGTP＝110（正常値＝0～60）、総コレステロール＝226（正常値＝130～220）。
これについては、食事や酒、運動不足といった生活習慣の改善の指導をもらっている。
その結果、2週間後には中性脂肪＝187（正常値＝30～150）、γGTP＝55（正常値＝0～60）とかなり改善されたが、LDLコレステロール＝173（正常値＝0～140）、LDL-C（F式）＝161（正常値＝0～140）、総コレステロール＝244（正常値＝130～220）となった。
依然として10年後に心臓疾患や脳疾患に罹患する可能性が高く、10人に1人なのだそうな。
ちなみに、アミラーゼや腫瘍マーカー（CEA、CA19-9をはじめ、膵臓に関わる腫瘍マーカーすべて）は低値だった。
脂質異常症と今回の膵臓異常所見は、たぶん関係あるだろう。脂質異常症の改善のために、同時に膵臓疾患が悪くならないために、「酒は適度に」「3食はきちんと摂ること」「動物性脂肪は控え、タンパク質と野菜を含めたバランスの良い食事を摂ること」「適度な運動」を心がけることにする。
2年前に東京から松江に帰郷してからこっち、仕事が在宅ということもあって、あまりにも無軌道な生活習慣だった。今回の出来事をきっかけに、改めようと思う。
決して楽観してはならないし、爆弾を抱えている身だという認識ではある。しかし、今回の出来事は、兄からの「気をつけろ」との警笛だったと確信している。
次の投稿は、3カ月後かな？ もしくは、セカンドオピニオンとして、鳥取大学医学部附属病院を受診するとすれば、そのときかな？