皆さま、おばんです!
今から30年前、自分がまだ中学生の頃のことですが、
大好きな国鉄コンテナを見るために、
よく宮城野貨物駅(現・仙台貨物ターミナル駅)に通っていたんですよ。
あの頃は今ほど入場の規制も厳しくなく、
一声掛ければ気軽に撮影許可を貰えてたんですよね。
古めの国鉄コンテナを発見するのが楽しくて、
場内を縦横無尽に駆けていたんですけど、
中でもこちらのコンテナを見つけた時は、本当に嬉しかったな。
C12形国鉄コンテナです。
形式番号やサイズ(11ft)を見てもわかる通り、
国鉄コンテナの創生期に誕生した形式で、
昭和42年から44年にかけて260個が製造されたんだそうな。
屋根が開閉できるという、ユニークな構造になっているのですが、
当然ながら強度を補う必要もありまして、
自重1,7t(C10形は1,2t)もあったりします。
同世代のコンテナ(C10・C11形)が、
国鉄時代の終焉とともに姿を消してしまったのに対し、
このC12形は特殊な構造が幸いして、
JR時代も一部が現役で活躍していたんですよ。
クレーンで吊った部品をそのまま積載出来たりと、
一部のユーザーさんには大好評だったようですね。
その後は、無蓋タイプの私有コンテナが量産されたこともあって、
このC12形コンテナも廃形式になってしまいました。
なお、JRになってからも、
屋根が開閉できる20A形コンテナが試作されましたが、
結局のところ量産は見送られ、
わずか1個の製造のみで終わっております。
この20A形コンテナ、
何気に東北本線でよく見かけるんですけど、
どんな用途で使われているんでしょ?
余談ですが、屋根のない12ftコンテナ(無蓋コンテナ)も、
M90‐1と呼ばれるコンテナ、
常磐線の日立駅の貨物ホーム南側に留置されていたんですけど、
こちらもJR時代に突入すると、姿を消してしまいました。
貴重な試作コンテナ、
払い下げを受けて、どこかで現存していたりしたら、
ものすごく嬉しいんですけどねぇ。