　現在公開中の映画『デッドプール＆ウルヴァリン』を観てきました。

　デッドプールことウェイド・ウィルソンはヒーロー稼業を引退し、自分を見失って生きていた。そんな彼は突然謎の組織に拘束され、あるミッションを告げられるのだが？！

　この映画を観て感慨深かったのはオープニングです。マーベルスタジオのクレジットから始まるからです。これまで20世紀フォックスで作られてきたデッドプールシリーズが、あれやこれやでディズニー傘下のマーベルスタジオで作られるようになったのです。

　まあこんなことは映画マニアでなければどうでもいいことなのですが、ことデッドプールとなると話は違ってきます。此奴は「第四の壁」、つまり現実とフィクションの壁を平気でぶち破るからです。ディズニー傘下になってもその破天荒な活躍は変わるどころか、期待通りの傍若無人ぶりを本作でも発揮しています。ようするにやりたい放題・好き放題です。

　こうしてみるとデッドプールは彼の国ではよっぽど皆に愛されているキャラクターなんだろうなということがよくわかります。やりたい放題やっても嫌われるどころか、出演者全員がノリノリで参加しているからです。みんなデッドプールはこういう奴という共通認識があるからでしょう。

　今作のもう一人のヒーロー、ウルヴァリン/ローガンを演じたヒュー・ジャックマンはさすがです。初めてローガンを演じてから20数年。時を経た重みが役に深みを増してます。そしてウルヴァリンはやはりウルヴァリンです。

　私が観たのは吹き替え版です。ちょうどタイミングがあったのが吹き替え版だったということもありますが、予告編を観る限り、画面の情報量が半端ないことが予想されたことから、画面に専念するために吹き替え版を選んだということもあります。結果は正解でした。画面のややこしい説明は日本語で聞きながら、次から次へとくる画面のサプライズに専念することができました。これからご覧になられる方、吹き替え版も悪くありませんよ。

　ただ惜しむらくは画面の情報量が多すぎて、予備知識がないとよく意味がわからないことが多々あることです。私はマーベル映画も２０世紀フォックス版も一通り観ているのでわかりましたが、もはやマニアやオタクのための映画になっているといえるでしょう。それがわかっている方には素晴らしい贈り物になると思います。

240726

やりたい放題好き放題『デッドプール&ウルヴァリン』