現在、国立新美術館で開催中の「DESIGN MUSEUM JAPAN」展を観てきました。

 これって主催はNHKなんですよね。Eテレで放映されていた「デザインミュージアムをデザインする」という番組が元ネタとなっています。NHKの全国ネットワークを駆使し、クリエイターたちと普段の生活の中にあった「デザインの宝物」を見つけ出そう、という趣旨の展覧会なのです。



《プロペラ》
 例えば原研哉さんが見つけ出してきたのは巨大な船を動かすプロペラです。それは合理性と機能美の極致です。



《山形緞通》
 「ミナペルホネン」でおなじみの皆川明さんは山形で作られている「緞通」を取り上げています。羊毛で作られた絨毯なのですが、一針一針手作りで作られています。長い雪の時期の生活の糧として、その技術は今も受け継がれています。



《柳宗理のデザインプロセス》
 ふだんの生活の中から「デザインの宝物」を見出そうというコンセプトはそっくりそのまま柳宗理が起こした民藝の活動とも結びつきます。会場内でももちろんこのことに着目した方がいました。田川欣哉さんは柳宗理がカトラリーをデザインしたプロセスを紹介しています。それは実用性とデザイン性を見事なまでにバランスさせた生活用具です。

 このほか合計13人のクリエイターの方々がそれぞれの視点で日本全国各地の「デザインの宝物」を見つけています。ぜひ会場でお確かめください。

国立新美術館
「DESIGN MUSEUM JAPAN」
は12月19日まで開催中です。
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